5話 ページ6
『んじゃ、私は女の子だから部屋あっちだから、おやすみー』
あれから彼等と一緒にご飯を食べたりとすっかり馴染んでいた。最初は周りの目と教場の驚いた顔がすごかったが私自身に変化はないのですっかり驚きもされなくなっていた。あと松田の威嚇が怖いのだろう。友達思いなのか私の良くない噂が耳に入ると真っ先に松田が動くから大変だ。
「あぁ!おやすみ!」
松田と威嚇しあっていた降谷が返事をしてくれる。
どうにかなんないのかな、あの二人。
「集合!三列縦隊!!日朝点呼番号!!」
『ちょちょ…!!!!どうしたの!?そのケガ!?』
外に集まりいつも通りの挨拶から始まる朝。眠い目を擦りながら並ぶと降谷と松田の顔がケガしている
仲悪いなとは思っていたがまさかここまでとは…
「そこ!私語厳禁!!」
『うぐ…』
まあ、後で問い詰めてやろう。
「ん?どうした?松田と降谷その顔…」
鬼塚教場が不審に思い問い詰める。だよなー…
「聞きたいッスか?」
喧嘩腰で松田が弧を描きながら質問を返す。なんでそこで喧嘩腰になっちゃうのかなー
「実はー」
班長がペラペラと訳を話してくれている。なるほど、ゴキブリかよくいったもんだ。ゴキブリで騒ぐ22歳×2人想像すると面白い。
「……我々鬼塚教場は一周多く回ってきます!」
『え"っ!!!!ちょっと待ってよ!!!無理だって!』
知らぬうちに一周多く走ることになってるんだけど…!?!?!?むりむりむりむり。あいつらは体力バケモンだからたったの一周と思ってるかもしれないけどこっちからしたら地獄の一周なんだからね!!!!
私も一番前に並んでいたはずだけどもあいつらのペースについていけない。走りながら雑談と班長に至っては肩組んでる…頭おかしいって。今やもうぜえぜえで一番後ろを走っている。鬼塚がなんか言ってる…
「あっ…なあなあ。」
「なんだ?……!はあ。仕方ねぇな。」
「あーーあ俺なんか疲れちゃったかもー。」
「えっ…!萩原がランニングで疲れるなんて珍しいね、寝不足?」
「んー、そうかも。だからスピード遅くしようぜ
ほら、俺より疲れている奴見ると楽になるかもだし」
「はあ、正直に言えばいいだろ。」
「えっ…ゼロどういう……あっ!そういうことか!」
「へへ〜」
もう足も動きたくないと悲鳴を上げている。顔をあげることすら億劫で地面しか見えない。
もういっそのこと歩いてやろうかと足を止めようとしたらばしんっ!と音とともに背中が痛む。
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せき(プロフ) - 面白度さくっと投票してくれると嬉しいです😭😭萩原くんからもお願いしてくれてます💞 (5月5日 0時) (レス) @page5 id: 8bf52e4b29 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:攻め主大好きおじさん | 作成日時:2022年11月4日 7時