2長編になりそうなネタの冒頭を書いてみた【色々詰め】 (ページ4)

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お館さまと呼ばれる人といくつか会話をした。

だが、話は平行線でまるで進んでいかない。

「未来から来たとか、カガクギジュツだとか、意味不明なことばかり言いやがって！やっぱり信用できねェ！」

顔が傷だらけの男はそう言って刀を抜いて構えた。
それを筆頭に今まで静かに話を聞いていた人達＿＿煉獄杏寿郎を除く8人の人達も立ち上がり刀を構え始める。

「同感だ。不確定分子は消しておいた方が良い」

「それに炎柱が言っていたけど、この女が下弦の鬼を倒したというのは予測でしかないのでしょう？あの場にいたのはこの女と、今蝶屋敷で意識不明で運ばれてきて治療を受けてる女隊士だけ」

いくらでも言い訳ができるわ。
太陽の光で消えないから鬼ではないことは分かったけれど、私達の味方であるとも言えない。

黒髪の大人しそうな女はそう言って、貼り付けたような笑顔を浮かべてこちらを見た。

不穏な空気が漂う。

私はゆっくりと両腕を上げた。

「何だ、命乞いのつもりか」

顔を半分包帯で隠した男が嘲笑する。

命乞い？そんなことをしたって貴方達は止まらないでしょう。
この人達からは幾つもの修羅場を潜り抜けてきた、そんな匂いがする。
命乞いなんかで覚悟が揺れる人達ではないだろう。

『君達は強い。こんな大勢に囲まれてるんだ。戦ったら私はなすすべもなく殺されてしまうだろう』

私は死ぬことには抵抗はない。
死んだら安寧が待っているから。
だけど簡単には死ねない理由がある。
自分から生きることを諦めないと決めている。
死んでいった人達のためにも、死ぬまでは全力で足掻くと決めている。

『ただで殺されてやるつもりは毛頭ない。例え殺されたとしても、お前達の手足少なくとも3本は奪ってやる』

手足を奪われたら今後、満足に戦えまい。

『だけど、それは無意味な損失だ。私が倒すべき対象はあなた達じゃない。そしてあなた達が倒すべき対象も私じゃない。鬼と呼ばれる地球外生命体でしょう？』

喋りながらゆっくりと全員の顔を見る。

『私はきぶつじむざんと呼ばれる生命体を倒す。それができれば私はきっと元の世界に戻れるから』

その言葉に全員が一斉にこちらを見た。

＿＿＿＿＿＿

この後、助けた女の子が意識を取り戻し真実を証言してくれたおかげで主人公の処分は無くなる。

そして鬼殺隊士と共に鬼を倒していくことになる。

おしまい