99 ページ11
「…おい、今投げた傘どっから出した」
『あっ』
ユースタスさんに言われてハッと我にかえる。
あれ？私、今無意識のうちに傘投げてた？
…やっちまった！！
あれだけ能力隠そうとしてたのに何やってるんだ私は！！
『ま、魔法で』
「ほう、それは興味深いな。従属魔属性は？術式は？」
『えっ』
ホーキンスさんにズズイッと詰め寄られる。
ダメだ。魔術に専門特化してる人間いたんだった。これは魔法なんていうあやふやな答えじゃかわせない。
『イ、イッツ☆イリュージョン！』
「ほーう、イリュージョンなぁ？」
ユースタスキッドが面白くて仕方がないという感じに口角を釣り上げている。
うっわ悪人面。海賊かよ。海賊だわ。
『そそそうなんです。あっ、どこからか私の手品を待っているお客さんの声が聞こえる。今すぐ向かわなければ』
「幻聴だ。安心しろ」
『わーい何にも安心できない！ちくしょう』
何か、何かこの場面を打開する手はないのか。
ぐるぐると思考を巡らせる。
そんな時にユースタスさんからトドメの一言
「お前、能力者だろ？」
『！！』
バレた！！
「想像したものを出現させる能力か？いや、物を自由に取り出せるとかか？どう思うキラー」
「あぁそうだな。だが、それだとあの状況でわざわざ傘を出した意味が分からない」
もう、ほとんど答え出てるやん。
見かけによらずこの人達、頭いいぞ。
「確かにな。…おいどこ行く気だ」
『ぐえっ、ちょ、えり引っ張らないでください！締まる！』
くっそ、気配を消してコソコソ逃げようと思ったのに。首根っこをグッと掴まれ阻まれた。
ユースタスキッドの目線、完璧に殺戮武人に向いていたのに何でバレたんだ。
どうにかして逃げないと！何か手段はないかと周りを見渡す。すると野次馬に混ざり、ある人物の姿が目に入った。
木箱の上に足を組んで座り、自分の手に持っている何かを指差している。あれは…スケッチブック？
【助けてやろうか？】
その紙にはそう書かれていた。
億越え賞金首に囲まれてる私を助けるだって？
いやいや無理だろ！やれるもんならやってみろよ！
と、脳内で悪態をつきながらも自分では逃げ出すことができないので、全力で首をぶんぶんと縦に振った。
遠いから顔がよく見えなくて誰かわからないけど、まぁ、助けてくれるっていうんだからきっと善人だろう！ぜひ助けてください！！
「Room」
突然視界が青色の膜に包まれた
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 2869人がお気に入り
お気に入り作者に追加
この作品を見ている人にオススメ
この作品を見ている人にオススメ
【2】善良な一般市民ですが何故かマリンフォード頂上戦争に参加することになりまし... 【1】善良な一般市民ですが何故かインペルダウンLV6に幽閉されることになりました... 悪魔の実？いいえ。体質です part2【ワンピース】もっと見る
「ONEPIECE」関連の作品
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
あ - あああああああああああああああああ好きぃぃぃぃぃっぃいっぃっぃいっぃぃ最高クロコダイル様紳士でお色気に溢れすぎていますわいやん破廉恥ぃぃx (3月5日 0時) (
レス) @page41 id: 50db911cde (このIDを非表示/違反報告)
アキ - イチロウくん絶対中二病やなw (11月14日 18時) (レス) @page14 id: d5b2e4b4ca (このIDを非表示/違反報告)
おはよ - わわわわわ神です好きです〜もっとクロコダイル様好きになりました〜 (2023年3月18日 22時) (レス) @page48 id: d4f6705fb9 (このIDを非表示/違反報告)
(名前)あい(プロフ) - めちゃくちゃ本当にすごくわたし本当に礼さんの小説大好きです……😭😭なぜ！！！もっと早く出会わなかった……！！礼さんの別作品から辿ってきました……、もうほんと最高です‼️幸せをありがとうございます!!!! (2023年2月11日 21時) (レス) @page47 id: caff2e3186 (このIDを非表示/違反報告)
くるみるく - 完結おめでとうございます！最高でした！甘々だぁ……！ (2022年9月14日 11時) (レス) @page48 id: 89fb78aa91 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：礼
| 作成日時：2019年8月11日 15時
