63、4足歩行で追いつくのは無理がある ページ19
それからはまぁ色々あった。
嵐が来たり、見知らぬ海賊船が通ったり、めっちゃ大きい海王類って魚が襲ってきたり。
色々あったが、イケおじは全て刀で解決した。
文字通り、全て刀で解決してた。刀ってそんな万能な器具でしたっけ？
嵐の中、剣を振り下ろして雲を割った時は『この人もしかして神様じゃね？』って思ったほどだ。
こりゃ確かに世界最強って自称しても恥ずかしくないわな。
『ててーん！上手に焼けました〜！』
私はというと雑用をこなしていた。魚を切って焼いたり、干物にしたり、雨水を溜めたり色々やった。
船に乗せてもらってる身なのだから少しはお役に立たないとね。
焼けた魚を両手で持ってイケおじに一つ手渡す。
そしてイケおじのあぐらをかいてる足の間に座った。
この場所なら潮風があんまり当たらないし、海王類が襲ってきても安全。
イケおじは最初こそ驚いてたが、もう諦めたのかここに座ることを何も言わなくなった。大人ですね。
『お魚美味しい』
「うさぎが魚を食べている光景は違和感しかないな」
『確かにうさぎ草食ですもんね』
野菜よりタンパク質が好きです。
お口もぐもぐしていると、先に食べ終わったイケおじが口を開いた。
「あぁ、見えてきたな。あれが海軍本部だ」
白ひげと海軍が戦争してる時、遠目で見ていた場所が今目の前に。
私は仮にも海賊だというのにどんな顔して入れば良いんだ。
そう言うとイケおじは「いつものように間抜けな顔してれば良いと思うぞ」と真顔で答えた。
緊張している私をジョークでほぐしてくれているわけではなく、イケおじはきっと本気で言っている。
誰がいつも間抜けな顔ですかコラ。
「ジュラキュール＝ミホーク様！到着いたしました！」
船が上陸して海兵達が敬礼して迎え入れる。
やっぱこの人すごい人なんだな。
今更かよって突っ込まれそうだけど。
歩き出したイケおじの後を4足歩行で追いかける。
てちてち
てちてち
てちてち
「…遅い」
『わっ』
ヒョイっと体を小脇に抱え上げられた。
しょうがないじゃないですか。あなたの足が長すぎるんですもの。
でも持ち上げてくれてラッキーだ。楽ちん楽ちん。
「おい、あれ…」
「うさぎ…？何でこんなとこに」
私の存在に気づいた海兵達が、ヒソヒソ噂話をしているのが聞こえてくる。
ぷるぷる。私は悪いうさぎじゃないよ！
何でここにいるのか私自身でもよく分かってないんだよ！
64、日本人だもの。長いカタカナの名前は覚えられないの→←62、世界最強の剣士とうさぎ
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ゆ(プロフ) - 体に負担がかからないよう、私生活にも支障がない程度で更新してくださるととても嬉しいです。とても長く拙い文章ではありますが、伝わることを願っています。素敵な作品をありがとうございました。 (9月12日 23時) (
レス) id: 584fdf3a28 (このIDを非表示/違反報告)
ゆ(プロフ) - 貴方の書く小説を他にも読みたいと思いこの作品も読んでみました。しばらく更新はされていないようですが、貴方の小説を読んで懐かしく、幸せな気持ちになった読者がいるということが届くといいなと思いコメントをしてみました。 (9月12日 23時) (レス) id: 584fdf3a28 (このIDを非表示/違反報告)
ゆ(プロフ) - はじめまして！中学の時から高校の時かもううっすらとしか記憶にないのですが、作者様が執筆されていたクロコダイル落ちの小説を思い出し、久しぶりに占ツクを開きました。やはりいつ読んでも面白くキュンキュンしてしまい、昔と同じ感覚を味わいとても感慨深いです。 (9月12日 23時) (レス) id: 584fdf3a28 (このIDを非表示/違反報告)
夜叉 - キッド無自覚で周りのクルーから暖かい目で見られていて弟感あって可愛いかったです！キッドと夢主くっついたら楽しくなりそうですね！ (2023年4月15日 10時) (レス) @page27 id: 27acb71b9d (このIDを非表示/違反報告)
礼(プロフ) - 夜叉さん» 肩幅広そうですもんね！いつも見てくださりありがとうございます☺️ (2023年4月11日 11時) (レス) @page26 id: adacf99202 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：礼
| 作成日時：2023年1月11日 19時
