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「テメェか？今喋ったのは」
『…そうよ』
このまま気絶したふりをしていれば、やり過ごせたかもしれない。
だけど、私は私と仲間達の夢と覚悟が否定されたようで黙っていられなかった。
『私達はあなた達より弱い。あなた達みたいに大きな夢を持っているわけでもない』
だけど
この世界を見たい、自由を得たいという夢は持っている。
自由を虐げられていた幼い頃からの夢。
『何も知らないくせに、あなた達に私達の夢と覚悟を笑う資格はない！』
十字架にはりつけられた状態で言っても、格好がつかないとは思うが言わなきゃ気が済まなかった。
殺すなら殺せばいい。
あの島を出て、自由を得たあの時から私の覚悟はとっくにできてる。
キッとユースタスキッドを睨みつける。
「…下ろせ」
ユースタスの一言で船員が私の手と足をほどき、十字架から下ろした。
そのまま地べたにうつ伏せにされる。
次の瞬間ガッと髪の毛を掴まれ、顔を無理やり持ち上げられた。痛みで顔が歪む。
目と鼻の先にはユースタスの凶悪面。
「覚悟っていうのはなぁ、死ぬ覚悟だけじゃねぇんだぜ？」
「……っ』
ユースタスの大きい手が身体のラインをなぞる。
何、を、して
「そういや、最近は戦闘続きで女を抱いてなかったな」
『！！』
そういう覚悟か！
それなら……
「おっと、舌は噛ませねーよ」
舌を噛もうとした次の瞬間、布か何かをグッと口に押し込まれた。
『っ、むぐ＿＿んーっ！？』
「はは、マジで噛もうとしてたのか。良い覚悟じゃねぇか！さっき笑ったのは謝ってやるよ！」
テメェら！そろそろログがたまる！
出航するぞ！
そう言うと、ユースタスは私を肩に担いだ。
「この女の覚悟に免じて、テメェらは殺さないでおいてやるよ！せいぜいその甘い夢を抱いて新世界を生き抜いてみるんだな！」
仲間達がやめろ！連れて行くなと口々に叫んでいたが、その言葉は全く無視された。キッド海賊団の歩みに連れて仲間達との距離はどんどん離れて行く。
その距離が離れて行くに連れて、不安が押し寄せてくる。
そして気づいた。
私はこの海で死ぬ覚悟はできていたけれど
死ねない覚悟はできていなかった、ということに
「簡単には死なせねぇから、“覚悟”しとけよ？」
あぁ、やっぱり私は彼の言う通り半端な覚悟だったんだ。
これから起こることを考えると震えが止まらなくなってしまうんだもの。
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Y - めっさスコ…ｯ‼︎ドレークの小説もっと増えて！ (2023年1月6日 11時) (
レス) @page27 id: 627083527a (このIDを非表示/違反報告)
「 」(プロフ) - 凄い、性癖にささる文章ばかり……… (2020年5月2日 16時) (レス) id: 28c7dd04d4 (このIDを非表示/違反報告)
軟骨(プロフ) - ホーキンスとルッチが大好きです、、！！最高です！！！ (2020年3月29日 2時) (レス) id: d947939996 (このIDを非表示/違反報告)
mikuri1024(プロフ) - お疲れ様でした！一番好きなキャラはクロコダイルなんですが、話は異世界ミホークと救世主ホーキンスがツボでした(//∇//)もし続編出たら必ず読みいきますね！沢山のヤンデレ作品ありがとうございました！ (2020年3月28日 23時) (レス) id: e18f624388 (このIDを非表示/違反報告)
だてこ(プロフ) - お疲れ様でした!どの話もおもしろく、毎回更新通知がくるのを楽しみにしていました。なかでも1番好きなのはクロコダイルさんの王国崩壊です!たくさんのドキドキと興奮をありがとうございました! (2020年3月22日 0時) (レス) id: c248856c61 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：礼
| 作成日時：2019年8月24日 17時
