海軍将校が消えた日（ドレーク） ページ21
私は海軍本部の事務部で働いていた。
給料はそこまでだったが、お休みもしっかりもらえるし、何より世界の平和を守ってる海軍のお手伝いをしているということが嬉しかったから、この仕事を続けていた。
今では、多くの人が顔を覚えてくださっていて嬉しい限りだ。
『あ！ドレーク少将、こんにちは』
「…っ、あぁ」
『顔赤いですよ？また鍛錬してたんですか？』
「いや、それは」
『鍛錬の後はご飯食べてしっかり休んでくださいね！』
ドレーク少将は真面目でこの若さで海軍少将に上り詰めた。それにルックスも良いため女性にすごくモテる。でも何故かあんまり浮ついた噂は効かない。きっと根が真面目で誠実なんだろうな。
あ、そろそろ仕事終わりの時間だ。
それではドレーク少将、また明日。
そう言って彼と別れた。
また明日も、事務部を通りかかったら声をかけるつもりではいた。
そう、それは明日ドレークさんに会ったらの話だ。
何故、私は今、私の部屋でドレーク少将に押し倒されているのだろうか
『ドレーク少将……今、何て』
「俺は海軍をやめる。そう言ったんだ」
聞き間違いではなかった。
確かに服装もいつもの服とは違う。黒い帽子に黒いマスク。黒い手袋。
白を基調とする海軍とは真反対の服装。
『なんで、誰よりも真面目に誠実に軍を引っ張ってきたドレーク少将が』
「海軍に思うところがあってな」
『そう、なんですか…。』
でも、あなたがそう決めたのなら、仕方ないことだと思います。
部屋で、男性に押し倒されてる。
そんな状況なのに落ち着けているのは、ドレーク少将だからだろうか。
「随分落ち着いているんだな」
『…ドレーク少将だから、ですかね』
「はは、随分と信頼されていたんだな。海兵の俺は」
でも、それも終わりだ。
今日ここに来たのは理由がある。
「海賊らしく君を奪いに来た」
ずっと欲しかった。
しかし手を伸ばせずにいた。
海賊になってみて、やっと手に入るだなんて。随分と皮肉なもんじゃないか。
『っ、お気持ちは嬉しいですが、私は』
「君が海軍本部で働くことを誇りに思ってることは知ってる」
『…なら！』
「知っていても連れて行く。海賊だからな」
そう言う彼は、いつもの優しい笑みを浮かべていた。
私の腕をつかむこの手を振りほどくことができないのは、罪に問われるだろうか。
次の日、海軍から海軍将校1人と海軍事務員1人が消えた。
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 832人がお気に入り
お気に入り作者に追加
この作品を見ている人にオススメ
この作品を見ている人にオススメ
「ONEPIECE」関連の作品
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
Y - めっさスコ…ｯ‼︎ドレークの小説もっと増えて！ (2023年1月6日 11時) (
レス) @page27 id: 627083527a (このIDを非表示/違反報告)
「 」(プロフ) - 凄い、性癖にささる文章ばかり……… (2020年5月2日 16時) (レス) id: 28c7dd04d4 (このIDを非表示/違反報告)
軟骨(プロフ) - ホーキンスとルッチが大好きです、、！！最高です！！！ (2020年3月29日 2時) (レス) id: d947939996 (このIDを非表示/違反報告)
mikuri1024(プロフ) - お疲れ様でした！一番好きなキャラはクロコダイルなんですが、話は異世界ミホークと救世主ホーキンスがツボでした(//∇//)もし続編出たら必ず読みいきますね！沢山のヤンデレ作品ありがとうございました！ (2020年3月28日 23時) (レス) id: e18f624388 (このIDを非表示/違反報告)
だてこ(プロフ) - お疲れ様でした!どの話もおもしろく、毎回更新通知がくるのを楽しみにしていました。なかでも1番好きなのはクロコダイルさんの王国崩壊です!たくさんのドキドキと興奮をありがとうございました! (2020年3月22日 0時) (レス) id: c248856c61 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：礼
| 作成日時：2019年8月24日 17時
