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弱音 ページ11

俺はAと父さんに忍術学園での生活について伝えた。



座学も実技も学年が上がるにつれて難しくなり、一年から知る級友も六年になる頃には大半が辞めていった事

でもその中で共に進級し、隣で一緒に学んでくれる友の事

そして最上級生になった今、沢山の後輩に恵まれ慕われとても嬉しかった事

伝えたい事は山ほどあって最初まとまらなかったが、整理して順番に話した。



『みんな、いい人達なんだ。先生も食堂のおばちゃんも
戸惑うくらいとても優しいんだ』


ずっと、Aや父さん以外の人となんてこの先付かず離れずの関係でいいと思ってた。

だが、学園でたくさんの人に出会って俺のその考えも変わりつつある



俺を見つけ、すぐに飛び込んでくるあいつの姿が目に浮かぶ


『今でも怖い

俺は…友人を六年もの間欺き続けた。真実を知ったあいつらはどう思うだろうか』


学園を出る前に、学園長先生は言った。
みんなに俺の素性を明かしたと

それでも“友を信じよ”と

今はただ、心の整理を付けるために療養してまた学園に戻って来なさい。

そう言いながら俺の目の前で俺が出した退学届を破り捨てた


『学園長先生はそう言ってくれたが…本当にいいのだろうか。
あの時は乱戦の最中でそれどころじゃなかったけど、冷静になればまた変わるかもしれない』


帰りたい。みんなのいる学園に

でも…


不安に押しつぶされそうになるのを体を丸めて耐える


「帰りたいのか?」

『うん。帰りたいよ

でも…』

「帰りたいのなら、帰ればいい

何を迷う必要がある?」

『だって…俺はみんなを』
「細かい事は気にするなよ。A」



馴染みのセリフを聞いて、ようやく俺は奴が後ろに立っていた事に気づき驚いてバッと立ち上がる



『なんで…ここに』

「遅いから迎えに来た」






驚きで声の出ない俺に小平太は豪快に笑った

そして、一言





「さ、帰るぞ!A」

諦めないキミは→←大木雅之助



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伊綱(プロフ) - みぢゅさん» 温かいコメント痛み入ります!いつでもお越し下さい!! (12月16日 21時) (レス) id: 4fcd5fb6be (このIDを非表示/違反報告)
みぢゅ(プロフ) - 昨日この作品を見つけて時間も忘れて最後まで読ませて頂きました!! すっごく面白くて、言葉選びも綺麗で、本当に感動しました!また何度でも愛読させていただきます…! (12月16日 9時) (レス) @page40 id: 26ff2501e8 (このIDを非表示/違反報告)
伊綱(プロフ) - 猫毬かなめさん» ありがとうございます。何度でもお越しください。彼らはあなたを歓迎してくれると思います! (8月22日 9時) (レス) id: 4fcd5fb6be (このIDを非表示/違反報告)
伊綱(プロフ) - ハクさん» コメントありがとうございます!この作品はずっと残り続けるのでこれからも愛読していただけたら嬉しいです (8月22日 9時) (レス) id: 4fcd5fb6be (このIDを非表示/違反報告)
猫毬かなめ(プロフ) - 完結おめでとうございます!更新がある毎に初めから読み返したくなる、とてもお気に入りの作品でした。この六年生達の絡みが紡がれなくなるのは寂しいですが、これからまた何度も読み返し会いに来たいと思います。お疲れ様でした。ありがとうございました。 (8月22日 3時) (レス) @page40 id: 7e8e70364c (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:伊綱 | 作成日時:2021年8月11日 22時

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