対価 ページ1
「…良かった、息はあるみたいだ」
Aの生を確認できてそっと胸を撫で下ろす二人
そんな中、そっとシキが竹谷に寄る
《ハ左》
「?シキ」
《Aを迎えに来たの?》
「あぁ。そうなんだが…
今さっきまでここに誰かいたか?なんか、空気が禍々しい」
《……あぁ、僕はいまいち分からないけど“かぐろのじゅうちん”ってのがいっぱい来たよ》
まぁ、Aの指示で骨さえ残さなかったけど
シキの一言に竹谷は「あぁ、そういう事か」と一人納得した。
(どうりで、ここに来させたがらないわけだ)
現在、四の山の動物らを統一しているのは学園長でも木下鉄丸でもない。鷹尾Aだ
管理は生物委員会顧問である木下がやるのだが、動物に寄り添い心を通わせて来たAを動物達は信頼している。
Aが一言“殺せ”と命じたならば、対象は一瞬であの世行き
だが、間違えてはいけないはそれはあくまで“最終手段”であるとAを含めて竹谷もまた心に留めていたのだった
《珍しかった》
「何が?」
《普段なら命乞いの一つや二つ聞くのに…今日はそれが無かった》
「…っ」
《でも、Aから何かを奪うなら、それ相応の対価が必要って事が証明できたね》
「……だな」
躊躇いがなかった。
それ即ち、Aが問答無用で対象に手を下したという事
本来のAだったならば考えられない暴挙だった
「まぁ、相手の自業自得だろうな」
《うん》
「とりあえず、委員長をこのままにはできない。
学園に連れて帰るよ」
《それがいいよ……!! ゔゔぅッ》
何の前兆もなく、いきなりシキが奥の草陰から何かの気配を察して唸る。
「シキ、どうし…」
「見つけた」
何の前触れもなく、それは現れた。
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伊綱(プロフ) - みぢゅさん» 温かいコメント痛み入ります!いつでもお越し下さい!! (12月16日 21時) (レス) id: 4fcd5fb6be (このIDを非表示/違反報告)
みぢゅ(プロフ) - 昨日この作品を見つけて時間も忘れて最後まで読ませて頂きました!! すっごく面白くて、言葉選びも綺麗で、本当に感動しました!また何度でも愛読させていただきます…! (12月16日 9時) (レス) @page40 id: 26ff2501e8 (このIDを非表示/違反報告)
伊綱(プロフ) - 猫毬かなめさん» ありがとうございます。何度でもお越しください。彼らはあなたを歓迎してくれると思います! (8月22日 9時) (レス) id: 4fcd5fb6be (このIDを非表示/違反報告)
伊綱(プロフ) - ハクさん» コメントありがとうございます!この作品はずっと残り続けるのでこれからも愛読していただけたら嬉しいです (8月22日 9時) (レス) id: 4fcd5fb6be (このIDを非表示/違反報告)
猫毬かなめ(プロフ) - 完結おめでとうございます!更新がある毎に初めから読み返したくなる、とてもお気に入りの作品でした。この六年生達の絡みが紡がれなくなるのは寂しいですが、これからまた何度も読み返し会いに来たいと思います。お疲れ様でした。ありがとうございました。 (8月22日 3時) (レス) @page40 id: 7e8e70364c (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:伊綱 | 作成日時:2021年8月11日 22時