検索窓
今日:19 hit、昨日:5 hit、合計:18,079 hit

愛と呪い ページ23

“愛ほど歪んだ呪いはない”



昔。

そう悟が口にしたとき、私は彼の言葉に同意した

愛なんて一貫性のないそれは私にとって無縁の存在だと
どこか他人事の様に聞いていたが故の感想だった。


気にもとめてなかった


誰かに愛される自分を、想像もしてなかったから。







「!え、」



私の上で陣取ってる悟が慌ててるのが凄く愉快だった


だけど、あいにくそう慌てられてもこちらとてこれを止める術を持ち合わせてない





『見ないでよ』

「そんな泣くほどとは思ってなくて、もしかして嫌だった!?」

『嫌なら、とっくにあんたの舌噛み切ってる』



経験した事のない感覚

羞恥よりも今は困惑が私の中を支配していた



『嫌悪を感じなかったから、戸惑ってるのよ』


『同意もなしにキスされたのに…

嫌じゃなかった…』




(変だ、私…)



胸の奥から込み上げてくるその感情

“幸福感”と認識した時、どこか納得した。




でも、いつまで経っても消えない疑問


なぜ、自分なのか

この男の唇一つ欲しがる人なんて大勢いるだろうに


しかも、悟はいくらでも“選べる側”だ。


だからこそ何故、私だったのか





「まだくだらない事ごちゃごちゃ考えてるな」

『…っ!』




少し乱暴に顎を取られてまた荒いキスをされる

一度離してまた口付けられて、それを何度か続けたのち逃れられず本格的に脳が役に立たなくなり始めた





「いっそこのまま理性なくさせた方が早いかな」

『ちょ、待って待って……ひっ!?』




再び近づいて来た唇を咄嗟に手で封じたが、その手はすぐ絡め取られて逆に手の甲を口付けられる



「そんな萎える事は置いといてさ

どうだった?僕とのキス」



ん?と美顔をこれ見よがしに使って来る。
あれ、この人数時間前まで二日酔いでグロッキーだったんじゃなかったっけ?




「嬉しかった?」

『え?』

「ファーストキス。僕で嬉しかった?

答えて、A」

『っ……嬉しかっ、たよ?』






まるで戯れる様に、頬や目元、首筋や耳とやたら丁寧にキスをしながら問われる。




「僕の事、好き?」

『!ぁ、 す、き…好きだからッ』

「…」





一見強要されて言ったように見えるが、正真正銘私の言葉である



「なんだろ。言わせたのは僕だけど、凄い嬉しいや」

『それはよかった』

「ねぇ、やっぱこのまま抱いていい?

Aの泣き顔って結構クるんだよね」

『潰すぞ貴様』

「まぁまぁまぁ」

『さり気なく服に手を入れるなッ』

隠した跡 さぎりside→←わからせようか 悟side



目次へ作品を作る感想を書く
他の作品を探す

おもしろ度を投票
( ← 頑張って!面白い!→ )

点数: 10.0/10 (59 票)

この小説をお気に入り追加 (しおり) 登録すれば後で更新された順に見れます
222人がお気に入り
設定タグ:呪術廻戦 , 五条悟 , 夏油傑
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告

感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)

ニックネーム: 感想:  ログイン

作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ

作者名:伊綱 | 作成日時:2023年10月2日 4時

パスワード: (注) 他の人が作った物への荒らし行為は犯罪です。
発覚した場合、即刻通報します。