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わからせようか 悟side ページ22

「いや、馬鹿じゃねぇな。大馬鹿か」

『は?誰が……!?』



抗議しようとした手を掴んで、力任せに押し倒す。



『ちょ、いきなり何を』

「はーいこっち向いて」

『…んっ!?』



横に向けていた顔を無理矢理正面に向かせて、その息ごと奪う様にキスをした。





何度も、何度も。角度を変えて

混乱の中逃げようとする舌を捕まえて、好き勝手に蹂躙した



(あつい)




今の自身の心情を表した様な無遠慮な荒いキスは、きっとあの余裕面を溶かしてくれることだろう





『はぁ…はぁ』

「…は、」


予想通り、Aは頬を真っ赤に染め酸欠の影響か目を潤ませてぐったりとしていた


(あー…やば。そうさせたのは僕だけどさ

いくらなんでも破壊力ありすぎでしょこいつ)



ゾクゾクする。

背筋を伝う衝動と上がりそうになる口角を抑え込んであくまで平静を装った



「もしかしてキス初めて?慣れてない感じだったもんね」

『…う、さい』

「これのどこが色気ないって?」

『…っ、そんなとこで 喋んないで』

「そういえば。 ココ、弱いんだっけ?」





悪戯っ子の様な声音で、それでいて吐息混じりの低音で直に耳に囁くと抵抗のために込めていたAの力が抜けるのがわかった






「やっぱ可愛いよ。お前」

『〜〜…っっあんたねぇ、からかうならッ』
「からかってないよ」










『からかってないならなん「好きなんだよ」』





「好きなの」



あー…言っちゃった。

でもまぁ、いっか。もうやっちまったもんは仕方ないし







『……ぇ誰が、誰を?』


「僕が、Aを」


『…まじ?』

「大マジ」




見下ろすAは、唖然としていてまだ状況を理解していないらしい



「Aはなんか余計な事考えてたみたいだけど
それ、杞憂だから。


言っとくけど僕、好きでもない女何年も手元に置くほど飢えてないし

生死不確かなら尚更」

『ほんと、に?』

「えーまだわかんない?」



んじゃもう一回





問答をスキップしてもう一度キスをする


今度はさっきとは違う 触れるだけの優しいキスをAに送った。

愛と呪い→←かなり真面目な話



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作者名:伊綱 | 作成日時:2023年10月2日 4時

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