な組のお姫様！Story９

★紫陽花 ページ29

Aside

『なんかないかなぁ…』


最近はなんもなくて困ってる。


暇。←


なんならまた私誘拐されようかしら。←


な「マジで暇そうだねw」


なーにぃが椅子に少しもたれかかりながら笑う。


なーにぃは今絶賛仕事中。


メガネをしてパソコンカタカタしてた。


タイピング早すぎて聞いてて心地いいまであるw


な「うーん………あ、いい事思いついた。A、すぐ終わらせるから少しだけ待ってて」


『？ わかった』


なんだろ、いい事って。



そう思った時、るぅちゃんが来た。


る「あ、仕事お疲れ様です」


な「おつかれーい」


るぅちゃんは静かにドアを閉めると、私の隣に座った。


る「A、ちょっとコレ見て」


『なになに』


るぅちゃんが机の上に出したのは、パステルカラーのチラシだった。


『え、メイドカフェのチラシ？』←


る「違うよ！僕がそれ持ってくるわけないじゃんっ、よく見て！」


いや、思春期男子だから有り得るぞ。←


そう思いながらもチラシを見る。


『…なんちゃら祭り？』


る「あははっ、紫陽花祭り、だよ」


『え、るぅちゃん漢字読めたんか』←


る「それは馬鹿にしすぎ」←読み方調べた



る「6月だから、どうかなぁって」


『え、めっちゃいいね！』



な「ちょっと待ったぁあ！！」



バァンッと机を両手で叩くなーにぃ。


なーにぃ、机壊れるよ。


あなたの力なら簡単に壊せるんだからね？w


メガネしたままだから、まだ仕事は終わってないんだろう。


『どっ、どしたの』


る「びっくりしたぁ…」


な「そこ！！俺も連れてってあげようと思ってた！！！」


頬っぺをプクッと膨らませて仁王立ちしてる。


『え？じゃあ、なーにぃの言ってた“いい事”って…』


な「紫陽花祭りに行こうって話！」


る「見事に被ったね」


…あ、もしかしてこれバチるやつ？


俺がAと行くんだ！


いや、僕が行くの！


みたいな。


毎回起こるやん。



な「るぅとくん……一緒に行かないかい？」


る「！ もちろん！」


あれ、平和。←


最近取り合いが減ってAさんは嬉しいよ。←


な「じゃあ、いつ行く？」


『もう暇だから明日！！』←


な「俺は大丈夫だけど…るぅとくんは？」


る「僕も大丈夫！」


な「よし、じゃあ明日、俺、るぅとくん、Aの3人でお出かけだーっ！」


る「『おー！』」


☆ww あじさいで合ってるよ！

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