【文スト】太宰さんの大切な彼女

じゅういち ページ13

すっきりと晴れた朝がやってくる……
はずだったんだけどなぁ


今日も治さんに抱きしめられて
起きました〜ﾊﾟﾁﾊﾟﾁ


抜け出せません

腰が痛くて動けない……

ごそごそ動いていたら
私が困っている原因の人が
私が抜け出せないように体を固定される


「おはよう
…何しているのかな？」

『此処から抜け出そうと思って』


治さんと向き合って笑いながら云った
多分目は笑ってないけど


「駄目だよ
今日は1日Aに私の云うことを
聞いてもらおう」


治さんも笑って私を見つめる
当然目は笑ってない

今、信じられないこと云ったかな？
そうか！
聞き間違いか〜


「君は聞き間違いなんてしていないよ」


わぁ治さんに心読まれた〜←
…どうせ私の表情で分かったんだろうけど


「…それじゃあまず、Aから私におはようのキスをしてもらおうかな」


……聞こえない
……聞いてないからね！


「…ねぇ、私がもう怒っていないとでも
思ってるの？
中也にあんなことされていたのに……」


……お、怒ってる
どうしよう…

まぁ私の選択肢は治さんが云った一言で
一瞬のうちにずたずたになったんだけど…


覚悟を決めて治さんの口に軽く自分の口を当てた


『…これ以上は……』

「しょうがないなぁ…」


そう云うと私に深く口づけた


私は力が抜けてフラフラなのに
治さんはしっかりしてるところが
ちょっとムカつく…


「今日はよろしくねA」


私の特別な1日が始まりました……

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