ナナが居た。 (ページ14)

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「それよりナナ……いや、私たち、これから映画なの。ごめんね行くね」

上着を外してナナに手渡して、手を振って早歩きで友達を引っ張るようにして映画館に向かう

友人「ねえ！」

友人「さっきのジェミンくん？すごいかっこよかったね？」

彼女は頬を染めながら笑う

「そうかな？」

友人「ねえ、もしよければ連絡先教えてくれない？」

「ごめん、知らないの」

友人「え？あんなに親しいのに知らないの？」

「うん、今日2.3年ぶりに会ったから」

友人「ええ、そんなー今度会った時聞いてくれない？」

「うん……」

手に持ったままのチョコラテは口に含むと、とっくに冷め切っていて変に喉に引っかかった

その後の映画も全く頭に内容が入らないくらいぼんやりしていた

ナナにまた会えたと言う喜び

ナナを必要としてしまう自分

やっぱりナナが好き

翌日、休み明けの学校
HR前に見知らぬ人が私の前に近づいてくる。

「ねえ、君がAちゃん？」

「そうだけど？」

DH「俺、イドンヒョク。よろしく」

「？？よろしくお願いします？」

DH「あれ？ナジェミンから聞いてない？」

「え？ナナ？」

DH「あいつのことナナなんて呼んでんの？？」

「うん。可愛いから」

DH「は？あいつが？」
ドンヒョクくんゲェと大袈裟に顔を歪める

「ナナがなんて？」

DH「ジェミンがAちゃんがストーカーに困ってるから助けてあげてって」

ああ、昨日のことを本気だったんだ。