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その日の翌日。


Aをつけまわしてた変態が捕まったと聞いて安心した。

けど俺の発言でAを怒らせてしまって、一方的にスタスタ歩いていくAに
少しだけ『勝手にしろよ』とふてくされてしまった。


遠く、小さくなっていくAの背中を見ていたら
いつか、あいつも俺からこうやって離れていくのかな?って
そんなふうに考えたら、ズキって胸が痛かった。



今はまだ高校生だけど
いつかAも俺も大人になる



その時に
隣に俺がいるとは限らないし
俺がどうなっているかなんて
誰にも分からない。

だから
今をちゃんと大切にしなくちゃいけない気がして

走ってAを追いかけたんだ



手放してはいけないと
強く思ったこの気持ちを
Aに伝えなくちゃ


きっと後悔する







その後はもう必死で

Aとちゃんと話がしたくて
無我夢中で家まで引き戻った。


泣き出す姿さえ
愛しくて

抱きしめた細い体から
甘い甘い香りがして
全てを俺のものにしたくてたまらなくなった




その時
今まではどちらかが抱きしめているだけだったのに
驚いたことに
Aが抱きしめ返してくれたんだ


一生懸命に
俺をぎゅってするAの
震える指先から俺への気持ちが伝わってきて

名前を呼んで顔をあげさせれば
甘美な表情をしたAが
俺を見つめてくるから

何度目かなんて
すでに数えられないキスをして

もっと深く深く

求めずにはいられなかった



こうやって
少しずつ
ひとつになりたい


誰も知らないAを
誰にも見せたことない俺を
一緒に共有していこう

ね?



知らない間に滲んだ涙


お願い
好きは俺から伝えさせて

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作品ジャンル:恋愛
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作者名:大宮さくら | 作成日時:2020年4月21日 22時

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