今日:1 hit、昨日:13 hit、合計:78,359 hit
小|中|大
・ ページ27
抱きしめても
抱きしめても
まだ
足りない
どうすれば満たされる?
どうすれば安心する?
Aに触れているのに
遠いんだ
幼馴染みの俺たちの方が
ずっと近い場所にいた気さえする
でも
幼馴染みのままじゃ
もうこれ以上は近づけない
俺は
Aに
もっと触れたい
「蒼弥」
名前を呼ぶ声が甘く感じて
抱きしめる力をゆるめて
ゆっくり俺の方にAの体を向けたら
Aの目が少しだけ潤んでた
"悲しい"がこぼれようとしているのではなく
"嬉しい"がこぼれ落ちようとしていた
俺は
そっと
その涙を
唇で受け止めた
Aの温かさが
唇から伝わって
今までにないくらい
Aのにおいを強く感じた
ぎゅっと
俺のシャツを掴む顔を覗きこむ
Aが満足そうに笑うから
もっと
もっと
もっと
触れずにはいられないんだ
ゆっくり目を閉じながら
Aの唇に近づいて
初めての
キスをした
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます
172人がお気に入り
172人がお気に入り
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:大宮さくら | 作成日時:2020年4月21日 22時