検索窓
今日:3 hit、昨日:13 hit、合計:78,361 hit

ページ22

学校が終わって、放課後。
YouTubeの撮影の為に事務所に行く。

待ち構えたように、走り寄って来るがりさん。

「瑞稀くん。
改めて昨日は本当に申し訳ありませんでした」

こういうところ、真面目だよね。

「Aちゃん、大丈夫?」

「今朝は俺と登校した。あ、ちゃんと離れてだよ
帰りは姉ちゃんに頼んである。」


ふーん。
付き合ってないって言ってた割りには随分と過保護だこと。


「偶然とはいえ、瑞っくんがあの電車に乗ってなかったらどうなってたか、マジて分かんなかったら、本当にありがとう」

深く頭を下げるがりさん。


小学生の頃からの、隣に住む幼馴染みがいる
その存在は、がりさんの会話の中で聞いていた。
でも、その子が好きなんだとは一度も聞いたことがない。


あの時
Aちゃんが電話をかけて助けを求めたのは
おそらくがりさんだろう。

結果的にあの"たすけて"があったから僕は動くことができたから、がりさんに電話したことは間違ってない。


でも
なんでか納得できない。



あんな状況でも
僕とがりさんが言い争う姿を世間に見られないようにと
震えながらも人気のない所まで連れていってくれた。

電車の中でも、怖くて不安なはずなのに。
僕が送っていくと言っても
迷惑をかけられない
他の人に見られたらよくないと
アイドルの僕を尊重してくれた。


いや、尊重したのは
がりさんがいるhihijetsの一員の僕であって
僕自身じゃないってことは分かってる。

それでも
あそこまでアイドルの側にいる異性の立場を
理解して行動に移せるのってすごくない?

それって
それだけ本気ってことだと思うんだけど…

がりさんは、気付いてないのか?


Aちゃんを『俺の女』呼びして
僕が彼女に触れようとすることを強く拒んで
恥ずかしがることなくAちゃんを抱きしめた。


がりさんに抱かれたAちゃんは
その行為が初めてではないと明らかに分かるほど
がりさんに身をゆだねてた。


けど

本当に二人は付き合ってないんだと思う

アイドルであるがりさんを大切にしたいAちゃん
アイドルを貫き通したいがりさん

きっと両思いなのに
幼馴染みのままの二人だから

彼女はあんなに艶やかな不安を身にまとってしまう

だから
変な男が寄ってくるんじゃないか?

・→←5



目次へ作品を作る
他の作品を探す

おもしろ度を投票
( ← 頑張って!面白い!→ )

点数: 10.0/10 (61 票)

この小説をお気に入り追加 (しおり) 登録すれば後で更新された順に見れます
172人がお気に入り
設定タグ:HiHiJets , 猪狩蒼弥 , ジャニーズJr.   
作品ジャンル:恋愛
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告

作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ

作者名:大宮さくら | 作成日時:2020年4月21日 22時

パスワード: (注) 他の人が作った物への荒らし行為は犯罪です。
発覚した場合、即刻通報します。