薔薇 (ページ47)

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「ごめんな。お待たせ」

バイトが終わった後

休憩室で廉を待っていた

『全然大丈夫。』

「じゃあ、俺の家でいい？」

そんなに、大事な話なんだな

って軽く考えていられるのも

今だけ

『お邪魔します』

「俺の部屋2階にあるから
入っといてええで」

『わかった。』

2階に上がると

部屋は２つあって

ドアにローマ字で

“REN”って書いてたから

すぐに分かった。

『お邪魔します』

無言で入るのは気が引けたので

小声で言って

部屋に入った

男の子って感じの部屋だな

って何女の子みたいなこと言ってんだ

ガチャ

「お待たせ
オレンジジュースでいい？」

『ありがとう』

廉は、机の上にお盆を置いて

僕の目の前に座った。

「単刀直入に言うな」

『いいよ』

廉は、本当に言いにくそうな顔をして

声を振り絞るように

話し始めた

「あんな、俺と小原は兄弟やねん」

一言一言を噛み締めて

「兄弟って言うてもな
腹違いの兄弟やねん」

話す廉は

今にも壊れそうで

消えそうで

儚かった

そう。あの時、3人で公園で話した時

優さんと、ファミレス行った時

その時に小原くんにから

感じた雰囲気と一緒だった。