薔薇 (ページ28)

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Aside

勝利くんを無視してから1ヶ月は経ってる

今日は、修業式

悠一の部活が終わるまで、いつものように

図書室で本を読みながら待っていた。

そう言えば、勝利くんと初めて会ったの

図書室だったな。

勝利くんのことは、もちろん好きじゃない

私が好きなのは

悠一なんだから。

でも、毒占欲からは解放されたいのは真実

ガラッ

『宮地さん。』

ドアから入ってきた人をみると

「勝利くんっ！」

だめだ

会ったらダメだ

話しちゃダメだ。

『ねぇ。宮地さん』

勝利くんは、1歩ずつ私の座ってる席へと

歩を進めてくる

「来ないで！」

びっくりした顔をして

悲しそうな傷ついた顔をした

でも、今の私には

自分を守るためには

「っ、、、、。」

無視して貴方の隣を通ることしか

出来ない。

ガラッ

バタンっ

「、、、、っ。」

涙が出てきた。

どうして泣いてるんだろう

悠一の部活が終わるまで

涙は止まらなかった。

「なんで、泣いてるの？」

部活が終わった悠一が

後ろから抱きついてきた

私の首にまわってる腕が

微かに震えてた。

「泣いてない」

そういうけど

私の目からは涙が溢れ出て

止めようとしても

止められなかった

「泣いてるじゃん」

悠一が私の手を取って

歩き始めた

家に帰るで頭の中にあったのは

勝利くんの笑顔で

頭の中は勝利くんの事ばっかりだった

だから、悠一が私の隣でどんな顔してたのかなんて

何を考えていたのかなんて

「誰にも渡さない。
俺だけのもの。」

って呟いていたなんて

気が付かなかった。