第八話 学校見学 ページ29
ホームルームの最中に伊之助のことは全生徒に知らされた。社会性を身に付けるためという説明で。伊之助は基本授業の邪魔と学校から出ることさえしなければ自由行動だ。この二つは縁が先に確りと言いつけておいたので大丈夫。問題は前世の知り合いに会った時の反応である。向こうは覚えていないが伊之助は覚えている。自分では待つと言っがいつかは耐えきれなくなる。伊之助は無一郎の腕から抜け出して校舎を歩いている。今は授業中でたまに扉から覗いたりしている。邪魔はしていないから教師も文句は言わない。やがて、炭治郎や"不死川玄弥"がいるクラスにやって来る。伊之助は扉から覗き込むと一番前の席の人が気がついた。今は数学の時間で"不死川実弥"が黒板の前に立っている。
不死川「んじゃァこの問題を各自で解いて終わったら持ってこい。……ん?どうしたァ?」
不死川も伊之助に気づいて片手で抱き上げた。伊之助は黒板をじーっと見て一つの問題を指さす。
伊之助「これ分かるぞ!」
不死川「あ?五歳児が何言ってんだァ」
伊之助「無表情野郎(無一郎)が父ちゃんに教えて貰ってたからな!俺も見たらわかるぜ!答えは8だ!」
不死川「!ヘェよくわかったなァ(一体どんな教育をしてんだァ。こんな餓鬼が溶けるような問題じゃないだろ。真逆洗脳の類じゃないだろうな)」
これは純粋に今世の伊之助の記憶力がいいからである。一度数学の公式を見てしまえば数字を当て嵌めてどんどん計算していく。それも暗算で。これには縁も度肝を抜かされた。無一郎も同様で前世の記憶を取り戻してから記憶力が良くなったとの事。この前のテストでは満点を叩き出したという。
無一郎「兄様に教わっているんだから満点は当然だよ」
伊之助は昔よりも視野が広がったのか色々なことを詳しく知るようになった。縁も質問されたことには全て答えている。
伊之助「今父ちゃんが解いている問題の方が難しいぜ!」
不死川「どんな問題だ?」
伊之助「"ヒノカミ大学"?の卒業?の問題だ!」
全員-伊之助「っ!?」
ヒノカミ大学とは全てにおいて世界一を誇る世界最高峰の大学だ。入試だけでも倍率は万人に一人と言われている。そんな大学の卒業試験はすこぶる難しい。一般大学の教授は解けるはずがない問題が出てくるのだ。
不死川(ヒノカミ大学……。あの世界最高峰の大学の卒業試験。こいつの父親は大学生なのか?それにしてもあの大学の卒業試験……見てみたい)
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五条彩香(プロフ) - 更新お願いしますT^T (2021年4月29日 1時) (レス) id: 387b7f4b11 (このIDを非表示/違反報告)
仁王彩香 - そうですかと分かりました!しつこく催促して申し訳ありません。続きが出来るまで楽しみに待ってます^_^ (2020年10月22日 12時) (レス) id: 8bfd63875e (このIDを非表示/違反報告)
神夜の羽織(プロフ) - とりあえず更新は単行本の方が完結まで全て出たら致します。それまでは申し訳ございません。待っていただいてもよろしいでしょうか?所々原作知識が抜けているので万全にして続きを書きたいと思っています。 (2020年10月21日 23時) (レス) id: 907640caa1 (このIDを非表示/違反報告)
仁王彩香 - (´;Д;`)(´;Д;`) (2020年10月21日 17時) (レス) id: 8bfd63875e (このIDを非表示/違反報告)
仁王彩香 - 更新まだですか? (2020年10月12日 2時) (レス) id: 8bfd63875e (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:神夜の羽織 | 作成日時:2020年2月8日 17時