お館様の尊敬する炭治郎の義理の兄はーーらしい～其の参～ (ページ3)

今日:1 hit、昨日:5 hit、合計:49,452 hit

第十九話無限列車ページ3

縁が鴉から伝令を受けている頃炭治郎達は鬼殺隊炎柱の煉獄杏寿郎と合流していた。炭治郎は"ヒノカミ神楽"のことに着いて聞いてみた。

煉獄「うむ！そういうことか！だが知らん！"ヒノカミ神楽"という言葉も初耳だ！君の父がやっていた神楽が戦いに応用できたのは実にめでたいがこの話はこれでお終いだな！」

炭治郎「え！？ちょっともう少し……」

煉獄「俺の継子になるといい。面倒を見てやろう！」

炭治郎「待ってください。そしてどこを見ているんですか」

煉獄「炎の呼吸は歴史が古い！炎と水の剣士はどの時代でも必ず柱に入っていた。炎・水・風・岩・雷が基本の呼吸だ。他の呼吸はそれから枝分かれしてできたもの。霞は風から派生している！兄上の呼吸は全くもって別物だが！溝口少年、君の刀は何色だ！」

炭治郎「！？俺は竈門ですよ。色は黒です」

煉獄「黒刀か！それはきついな！」

炭治郎「きついんですかね」

煉獄「黒刀の剣士が柱になったのを見たことがない！さらにはどの系統を極めればいいのかもわからないと聞く！俺の所で鍛えてあげよう！もう安心だ！」

炭治郎(面倒みのいい人だな……)

無限列車が縁の着く前に走り出してしまった。縁は無賃乗車することになるが致し方ない。

姿を消した縁は羽音を響かせて列車に乗り込んだ。翼を消して姿を消したまま廊下を歩いていく。乗っている人達は全員眠り込んでいた。

縁「これは血鬼術かな？取り敢えず炭治郎と合流しないといけないね」

前方へと進んでいくと眠っている炭治郎達が見えてきた。縁は起こそうと手を伸ばしたが前から人が歩いて来たから咄嗟に後ろへと下がる。

縁「普通の人間だね。鬼に加担しているのかな？迂闊に攻撃は出来ないね」

もしも相手が鬼ならば容赦なく頸を斬っていただろう。やって来たのは"三つ編みの少女"に"病弱の青年"。"細めの少女""短髪の青年"の四人だ。全員何処か疲れたような顔をして思い詰めていた。彼女らには縁の姿は見えていない。息を殺して彼女らを監視する。

縁「縄？」

彼女らは手に括りつけてある縄を相手に同様に括りつけると座って目を閉じる。縁は暫く監視していると突然煉獄が少女の首を掴んで動かなくなった。

縁「……真逆！！精神の核を狙っているのか！？……鬼は前方の車両。でも先にこの子達を起こさないとね。うわっ！」