お館様が尊敬する炭治郎の義理の兄はーーらしい【改】 (ページ46)

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不死川「出て来い鬼ィィお前の大好きな人間の血だァ！！」

箱が空いて禰豆子が大きくなりながら出てくる。顔には汗を浮かべ眉を潜めている。

胡蝶「伊黒さん。強く押えすぎです。少し緩めてください」

伊黒「動こうとするから押えているだけだが？」

胡蝶「……竈門君。肺を圧迫されている状態で呼吸を使うと血管が破裂しますよ」

宇髄「血管が破裂！！いいな響きはでで！！よし行け破裂しろ！」

悲鳴嶼「可哀想に……なんと弱く哀れな子供。南無阿弥陀仏……」

それでも炭治郎は禰豆子を救うために肺に空気を送り込む。縁は炭治郎が絶対に救うと信じている。炭治郎も信用されている事はわかっているからあとは全力でやるだけ。炭治郎が縄を引きちぎった。伊黒の手を冨岡が引き上げえ解放された炭治郎は縁側まで走る。

炭治郎「禰豆子！！」

禰豆子「！！(人は守り助けるもの。傷つけない。絶対に傷つけない。お兄ちゃん達は私の事を信じてくれている。傷つけない！！)」((プイッ

禰豆子はそっぼを向いた。

耀哉「どうしたのかな？」

にちか「鬼の女の子はそっぽを向きました。不死川様に3度刺されていましたが目の前に血塗れの腕を突き出されても我慢して噛まなかったです」

耀哉「ではこれで禰豆子が人を襲わないことの証明ができたね」

縁が「良かった」と言いながら不死川に近づいて懐から二枚目の手ぬぐいを出して自分で切りつけた腕に巻き付ける。その後頑張った禰豆子を抱き上げる。

耀哉「炭治郎。それでもまだ禰豆子のことを快く思わない者もいるだろう。証明しなければならない。これから炭治郎と禰豆子が鬼殺隊として戦えること役に立てること」

炭治郎ははっとして縁側から手を離して跪く。

炭治郎(なんだろうこの感じ。ふわふわする……兄ちゃんと同じだ)

耀哉「十二鬼月を倒しておいでそうしたら皆に認めてもらえる炭治郎の言葉の重みが変わってくる」

炭治郎(声？この人の声のせいで頭がふわふわするのか？不思議な高揚感だ……！！まるで兄ちゃんと話してるかのよう……)「俺は……俺と禰豆子は鬼舞辻無惨を倒します！！俺と禰豆子が必ず！悲しみの連鎖を断ち切る刃を振るう！」

耀哉「今の炭治郎にはできないからまず十二鬼月を一人倒そうね」

炭治郎「はい」

少し行き過ぎた言葉に訂正するお館様。炭治郎は顔を真っ赤に染める。縁は口を抑えながら笑っている。ほかの柱は一部を除いて笑うのを堪えている。