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縁が不死川の肩に手を置きながら止める。さっきまで胡蝶の隣にいたはずの縁が不死川の隣にいることに驚く柱や炭治郎。縁は不死川の血を手ぬぐいで拭き取る。
不死川「……何故?」
縁「それは後で分かることだよ。それよりも」
目の前にある部屋を見つめた。そこにはお館様の御息女である"産屋敷にちか"と"産屋敷ひなき"が襖の両脇に座っている。
にちか「お館様のお成りです」
耀哉「よく来たね私の可愛い剣士たち。お早う皆。今日はとてもいい天気だね。空は青いのかな?顔ぶれが変わらずに半年に一度の"柱合会議"を迎えられたこと嬉しく思うよ」
2人の御息女に支えられなが出てきたのはお館様。縁は縁側の端に座り他の柱達は跪く。顔を上げていた炭治郎を咄嗟に押さえつけたのは不死川だ。
不死川「お館様におかれましてもご謙遜で何よりです。益々の御多幸を切にお祈り申し上げます」
耀哉「ありがとう実弥」
不死川「畏れながら柱合会議の前にこの竈門炭治郎なる鬼を連れた隊士についてご説明をいただきたく存じますがよろしいでしょうか」
他の柱が挨拶をしたかったと思う中ほとんどが疑問に思っていたことを質問する不死川。炭治郎はちゃんとした不死川に驚いている。
耀哉「そうだね。驚かせてしまってすまなかった。炭治郎と禰豆子のことは私と縁様が容認していた。そして皆にも認めてほしいと思っている」
柱-縁「!!」
そう言ったお館様に対しての反応はそれぞれだ。だが、殆どは反対している。意見はこうだ。
悲鳴嶼「嗚呼……たとえお館様と鷹筆様の願いであっても私は承知しかねる……」
宇髄「俺も派手に反対する。鬼を連れた鬼殺隊員など認められない」
甘露寺「私は全てお館様と縁様の望むまま従います」
時透「僕はどちらでも……すぐに忘れるので」
胡蝶・富岡「……」
伊黒「信用しない信用しない。そもそも鬼は大嫌いだ」
煉獄「心より尊敬するお館様と兄上であるが理解できないお考えだ!!全力で反対する!」
不死川「鬼を滅殺してこその鬼殺隊。竈門・冨岡………………鷹筆様の処罰を願います」
縁の名前を口に出すのは物凄く戸惑ったように言った不死川。炭治郎は煉獄の兄上の言葉に固まっていた。
耀哉「では手紙を」
ひなき「はい。こちらの手紙は元柱である鱗滝左近次様から頂いたものです。一部抜粋して読み上げます」
"ーー炭治郎が鬼の妹と共にあることをどうか御許しください。禰豆子は強靭な精神力で理性を保っています。
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作者名:神夜の羽織 | 作成日時:2020年8月9日 9時