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縁「そんなことより耀哉君。是非とも聞いて欲しいことがあるんだよ」
お館様は幼少期に何回か縁と会ったことがありその時からずっと尊敬し憧れとしている。だから、縁の話を聞くのは必然であり敬語も同様だ。縁は禰豆子の事を包み隠さずに話した。それはお館様のことを信頼しているからであって、その信頼を裏切るような真似はしないだろう。
耀哉「鬼になったのに自我を保ったまま。しかも義勇に対して炭治郎という子を守る威嚇。……その禰豆子という子は他の鬼と何かが違うのでしょうか?」
縁「恐らくね。だから、もしも何かあったらお願いしていいかな?」
耀哉「勿論です。もしかしたら鬼舞辻無惨に近づくことになるかもしれないので。……それと、私からも聞いて欲しいことがあります」
縁「ん?何かな?」
耀哉「これから柱合会議があるんだけど私と一緒に同伴して欲しい」
縁は固まった。当然だ、鬼殺隊に入ったばかりの隊士が柱合会議に出席するというのは異例中の異例。
縁「え?ちょっと待ってね。僕は新人隊士何だよ。まだ隊服も貰っていないし僕の事を知っている人は誰も居ない。だから、出席するのはおかしくないかい?」
耀哉「そこは私の権限で大丈夫ですから」
どうしても柱合会議に参加させたいお館様と参加したくない縁。だが、先に折れたのは縁だった。
縁「はぁ、今回だけだよ。霧哉君」
耀哉(縁様だから何を言っても名前に関しては無駄ですね)
縁は事前に用意してあった隊服に腕を通し、袴を着て羽織を通し薙刀を腰に下げる。自分の身なりを確認した後中庭へと行く。中庭は既に人が集まっており彼らが柱と呼ばれる者達だろう。入って来た初見の縁に対して全員の視線を集める。
?「おいおい、お前此処が何処だかわかってんだろうなぁ?」
一番最初に話しかけてきたと言っていいのか分からないが話しかけてきたのは風柱である不死川実弥だ。縁はその問を無視して唯一の顔見知りである冨岡の元へ行く。
縁「久しぶりだね。鳥岡君」
冨岡「……あの時の。何故?あと冨岡だ」
縁「さぁ、当ててみて欲しいよ」
不死川「俺の質問は無視かぁ!?」
後ろで怒鳴っている不死川。そんな不死川をなだめようと代わりに質問を言い直したのは炎柱の煉獄杏寿郎。
煉獄「うむ!質問には答えて欲しいな。君は一体何処の何者だ?」
縁「あぁ、それはね」
かなた「お館様の御成です」
応えようとしたら丁度良く現れたお館様に縁以外はすぐに並んで片足をついて頭を下げる。
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作者名:神夜の羽織 | 作成日時:2020年8月9日 9時