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取り敢えず一時和解 ページ21

三日月は一瞬目を伏せ、辛そうな顔をした



「そうだ! 俺に考えがある」
何処か狂った笑顔を浮べ 此方へと近付く鶴



お前は此処を浄化したいのか? と問われる

勿論。


此処に居る刀達は皆とても辛そうだし
力になりたいと思う


鶴は頷き

「この本丸には堕ちた男士が一振り居る。
そいつを助けられたら考えてやってもいいぜ」

「出来たら、あいつ等も返してやるよ」



一振り助ければ、此処を浄化出来る


何方にせよやるしかないだろう……



「分かりました、尽力しましょう」


三日月は花が咲く様な笑顔で手をパンと打ち


「では、一時和解としようか」


今までかかっていた威圧感が霧散し、解放された




取り敢えず難は逃れた……かな?


そう言えば辺りは真っ暗で
このまま此処に留まるのは危険だろう


早く離れの部屋に戻らなきゃ


そんな考えを見透かされたか


「待ってよ、お腹空いたでしょ?」


彼は燭台切光忠と名乗り
料理を振る舞ってくれるらしい


 
「それじゃあ待っててね」



私達に待って居るよう釘を刺してから
厨へ向かって行った


「あるじ様……怖かったぁ…ぐすっ」


極度の緊張から解放されたせいか
五虎退くんは泣き出し、私のお腹に顔を埋めた


そうだよね、お兄さん……いち兄が斬られるとこ
見ちゃったんだよね……



彼らは私の為に戦ってくれた




だから私も彼らに応えよう



この身体がどうなろうとも

暫くスレには行けなさそう→←何時も笑っている人ほど怖い


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作者名:夜巻静音 | 作成日時:2016年3月29日 2時

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