[刀剣乱舞]旦那呼びしたった[短編集]

鳴狐 ページ17

「主殿ー、あるじどのぉおお！」





初めて聞いた時から変わらない、可愛い高い声が私を呼ぶ。もう、可愛い。



「はぁっ、いましたね！今そちらへ向かいまするぅ！」


独特な可愛い、間抜けな声が可愛い。
つまりお供は可愛い。


可愛いんだよ、テチテチ歩こうと走ろうと可愛い。尻尾振ってる可愛い.....






「よしよし、どうしたの？私に何か用？あぁもう可愛いなぁ！」



私に向かって走ってきた狐を抱き上げて頰にスリスリすれば、肉球で止められる。



「おやめください！それどころではありません。貴方様は、は、ははっ、破廉恥なお方です！様々な刀剣男士と、夫婦になるなんぞ、罪なお方だ、なんて笑えませんぞぉ！平安生まれの者は皆貴女様を軽蔑しそうです！」




本丸の廊下に座り込んで説教くらう、邪魔になるから別のとこでお願いしたい。あぁもう怒ってるとこも可愛いよお供

でも軽蔑されてんの？
私そこまでヤバいの？



「……狐、余計なことしないの。」





真打登場だよ
本体の方来たよ。最高に可愛い。銀髪可愛い、
全部可愛い




「鳴狐ェ！」



私の前から君の主のとこに走ってくお供
後ろ姿も可愛いけど、可愛いけど。



「狐、五虎退が呼んでる。主には話がある。粟田口の部屋にきて、昼間は誰もいないから」




やけに話してくれる本体
嬉しい。審神者嬉しいけど部屋に呼ばれるのは怖い




「…ここじゃ駄目？」

移動が嫌なので提案する



「廊下でもいい……めおとごっこ、しよう。」




お供の姿が見えなくなったかと思えば驚きの提案をきけた。夫婦ごっこ、いいけど、いいけど.....照れて言ってるわけでもなく真顔だけど誘ってくれたのが嬉しい





「だぁりん、駄目かな。」


「全然オッケーさマイハニー！」







どこで、ダーリンなんて覚えたんだとか気にしないで、細い薄い、けど頼れる体に抱きつかせてもらう。夫婦だからいいよね！






鳴狐の肩あたりに自分の頭をグリグリしてたらべりっと、剥がされた。




「離婚しよう」

「ごめんなさい」





「拇印おして」




「えっ、ちょ、まじでごめん！夫婦の形はそれぞれだよねごめん！ごめん！！！悪かった、何が嫌だったか詳しく教えてくれたらしない！」







＊




その後、なんとか


お帰りなさいダーリン、お風呂にする？お風呂にする？お風呂にする？それとも


お

ふ

ろ

？





をしてもらえた。
私のお嫁さん可愛い……

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