彼女の日記とノートと命と【天月】

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そろそろ暑くなる7月。





7月2日

天宮君が休んだ。

4月からされた仕打ちを、全てされた。

天宮君の大切さがわかった。




クルシイ。





その日、僕は確かに風邪で休んだ。

彼女の様子を見に行けなかった。

守ってやれなくて、



「ごめん」



誰もいない部屋で謝った。







7月7日

七夕だった。

「ずっと天宮君といたい」と書いた。

まぁ、信じられるはずないけど。





僕も、この日の短冊には

「彼女がこの世界から消えたいなんて思わないように」と願った。

この年だけは、星を信じた。






7月15日

夏休みが始まる。

“アイツら”に、「宿題をやれ」と全部渡された。

今年の夏休み、遊べるかな。

天宮君に会いたい。






7月26日

“アイツら”に公園に連れてかれた。

また心も体も汚された。

夜だから、天宮君もやはり来てくれなかった。

でもいいんだ。天宮君が私を想ってくれてたら。






夏休みだったのか、彼女の水色のノートの方に熱中してたのか、何か知らないが、日記は7月中これだけしかなかった。

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