あの日の海 ページ6
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昼を過ぎた頃。
私は学校の屋上へ出ていた。
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JK「あれ。Aも来てたんだ」
後ろから聞こえた声。振り向くと、彼はドアを閉めて歩いてくる。
JK「ここ、いいよね。いろいろ見える」
「初めて来た」
JK「そう？じゃあ案内してあげる」
彼は私の手を取って、フェンスの方へ連れて行く。
JK「ほら、あれが俺たちが買い物に行く街。で、あっちに電車が通ってる」
「この学校、ほんとに高いとこにあるんだね」
JK「うん。だから、もしかしたら見えるんじゃないかなって思ったんだけど」
「何が？」
フェンスに手をかけ、遠くを見つめる彼。
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JK「海」
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そう言った彼に、私もフェンス越しに遠くを見た。
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「…見えないね」
JK「うん。やっぱりまだ遠いんだなー」
急ぐことのない、その声。
私は、山や町が続くその景色をぼーっと見つめた。
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JK「……Aはさ、」
「…ん？」
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遅れて横を見ると、彼は前を見たまま口を開いた。
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JK「…このまま、俺たちと一緒に海まで行ったら」
「うん」
JK「えと、その後は、どうする？」
「どうするって？」
JK「…その後も、俺と一緒にいてくれる？」
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迷いながら、言葉を紡ぐ彼。
何を考えて、そんなことを言ってるんだろうか。
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「当たり前でしょ」
JK「！」
「海に行った後も、一緒にいる。一緒にいたい」
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彼は、そのウサギのような目を丸くして私を見た。
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JK「ほ、ほんと？」
「うん」
JK「ほんとに？ほんとに俺と一緒にいてくれる？」
「ホントだって。みんなと別れても、私行くところないし」
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彼の目をはっきり見る。
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「…ジョングクが言ったんじゃん。私の家は、ジョングクたちだって」
JK「！……っうん…」
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海を見ることが、私たちの最後じゃないはずだから。
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Machiya(プロフ) - ルイスさん» 読んでいただきありがとうございます…！！｡ﾟ(ﾟ´ω`ﾟ)ﾟ｡完結まで気長にお待ちください！！ (2021年10月3日 22時) (
レス) @page50 id: ef956d5f5d (このIDを非表示/違反報告)
ルイス - こんにちは！3章もハラハラドキドキしています(ﾟДﾟ;)8人の行く末がどうなるのか、楽しみにして読んでいます。更新頑張ってください。応援してます！ (2021年9月26日 17時) (レス) @page34 id: c62179e20e (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：Machiya
| 作成日時：2021年9月19日 22時
