闇夜に流れる白煙 ページ46
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その日の夜。
あれだけ晴れていた空が、どんよりとした雲に覆われて、今にも雨が降り出しそうだった。
「…ん…」
頭の痛みに目を覚ます。
体を起こすと、隣で眠るジョングクとテヒョン。こうして見ると、まだ幼い兄弟にしか見えなかった。
「っ…い…」
ズキズキと痛む頭を押さえながら、立ち上がって教室から出た。
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ふらつく足で廊下を歩いていく。
階段を上ると、一つの教室に小さな明かりが点いていた。中を覗くと、そこには一人でタバコを蒸かすその人がいた。
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YG「…」
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気配に気づいたのか、タバコを咥えながら振り向いた彼。
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YG「…何してんだ、こんな時間に」
「…ユンギさんこそ…こんな時間にタバコなんて…」
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ゆっくり中へ入っていくと、彼はまた背を向けて窓の外を眺めた。静かにその隣に立ち、その人を見上げた。
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YG「…」
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雨雲を見つめるその瞳は、冷たい。
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YG「…なんだよ。人の顔じろじろ見て」
「いえ…その、何考えてるのかなって」
YG「なんだと思う」
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どう答えるべきか、私は顔を逸らした。そんな私に、彼は鼻で笑った。
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YG「お前も、俺がやったと思ってるのか」
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乾いた笑いと共に出たその言葉に、彼を見る。
白い煙を吐き出すその横顔からは、感情が読めなかった。
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「…いいえ」
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ただ、それだけ答えた。
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YG「……そうか」
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彼も、それ以上何も言わなかった。
鼻につく煙の匂いで、目の奥が熱い。
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「…ホソクさんのこと、事故だと思いますか」
YG「…どうだろうな」
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彼は溜息と共に煙を吐き出した。
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YG「…あいつは仮にも精神病だった。そういう事に意識が向くのも不思議じゃない」
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Machiya(プロフ) - ルイスさん» 読んでいただきありがとうございます…！！｡ﾟ(ﾟ´ω`ﾟ)ﾟ｡完結まで気長にお待ちください！！ (2021年10月3日 22時) (
レス) @page50 id: ef956d5f5d (このIDを非表示/違反報告)
ルイス - こんにちは！3章もハラハラドキドキしています(ﾟДﾟ;)8人の行く末がどうなるのか、楽しみにして読んでいます。更新頑張ってください。応援してます！ (2021年9月26日 17時) (レス) @page34 id: c62179e20e (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：Machiya
| 作成日時：2021年9月19日 22時
