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私たちは、肩を並べて屋根に座っていた。
ぶらつく足もとを見つめていると、隣の彼が口を開く。
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TH「怖い夢を見たらね」
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横を向くと、空を見つめる彼の横顔。
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TH「もう一回目をつぶって、楽しいことを思い出すんだ。そうすれば、イヤな記憶はどっかに行っちゃう」
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微笑みながら言う彼は、冷たい朝の空気を吸い込む。
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「…でも、ここに居るんですね」
TH「…」
「…そんなに、嫌な夢だったんですか？」
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尋ねると、彼は笑みをなくして、ただ前を見つめた。
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TH「……そうだね。スゴク怖い、イヤな夢」
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少しだけ、その整った表情が歪んだ気がした。
それを見つめていると、振り向いた彼と目が合う。私を見ると、彼は三白眼を丸くした。
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TH「…Aは、俺が怖くないの？」
「どうして？」
TH「だって、平気で他人を殴るし、邪魔になるなら殺すことだって、」
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そう言いかけて、彼はハッとしたように口をつぐんだ。
私は、顔を逸らした彼を見続けた。
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TH「…そういうヤツだって、知ってるくせに。なんでそんなに普通でいられるの？」
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そう聞かれても、私にも分からない。
私はまだ、彼らが人を手にかけるところを、見たことがないから。
だから、実感が湧いていないだけかもしれない。現実を見た途端、体は震え出すのかもしれない。
だけど……
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「……あなた達は、誰かを助ける為にしてるから」
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この前だって、私を助ける為にしたことだ。
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「だから、きっと周りからは非難されることでも、私は受け入れます」
TH「…そんなの可笑しいよ。だって俺は平気で、」
「本当に？」
TH「…」
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彼の眼を真っ直ぐ見る。
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「…本当に、平気なんですか？誰かを傷つけること」
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Machiya(プロフ) - ルイスさん» 読んでいただきありがとうございます…！！｡ﾟ(ﾟ´ω`ﾟ)ﾟ｡完結まで気長にお待ちください！！ (2021年10月3日 22時) (
レス) @page50 id: ef956d5f5d (このIDを非表示/違反報告)
ルイス - こんにちは！3章もハラハラドキドキしています(ﾟДﾟ;)8人の行く末がどうなるのか、楽しみにして読んでいます。更新頑張ってください。応援してます！ (2021年9月26日 17時) (レス) @page34 id: c62179e20e (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：Machiya
| 作成日時：2021年9月19日 22時
