224話 ページ24
HS side
僕は今、目の前の人をただ見つめていた。
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HS「…っ…あの…本当に、可笑しなことを聞くんですけど……」
フードに隠れた白い顔、灰色の髪。
猫みたいな目。
HS「えっと…その……」
その人が持つ雰囲気に、どうしようもなく惹かれてしょうがなかった。
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HS「………A…っていう女性を、知ってますか……」
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初対面なのに、可笑しい奴だと思われただろう。
だけど目の前の人は、表情を変えることもなく、僕に向き合った。
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YG「……………知ってる、って言ったら？」
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そう答えたその人に、僕は微かな希望を見つけた。
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HS「あっあの…！今っその女性を探していて…っもし、何か知ってたら…っ、」
YG「ちょっと待て。あんた誰だ」
HS「へっ…あ、す、すみません…チョン・ホソクって言います……彼女には、お店で何度か会っていて……」
YG「…」
値踏みするように下から上を見つめたその人。
YG「……その女が、どうかしたのか」
変わらない表情、声に違和感を感じながら、今の自分の状況を説明した。
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YG「……ふーん」
説明を聞いた彼は、さほど興味もなさそうにそう言った。
HS「っ何か…知ってることはないですか…っ？何でもいいんです…！」
頭を下げた僕に、彼は黙っていた。
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YG「……なんでそこまでするんだ」
HS「…え？」
YG「なんで、そこまでしてその女を探してるんだ」
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顔を上げてみたその顔は、どこかブルーだった。
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HS「なんでって……好きだから、です」
YG「…、…へぇ」
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僕を見たその人は、表情をピクリとも動かさないまま背を向けた。
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HS「あっあの…！」
YG「…」
HS「…あなたはホントに……彼女を知ってるんですか…？」
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不安に駆られた僕の言葉に、彼は黙った。
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YG「………話がしたいなら、ちょっと付き合え」
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そう言って、彼は振り返ることもなく歩いて行った。
AM3：15。
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ごまだんご(プロフ) - 一気に作品を読んで泣いてしまいました。できればみんなが幸せになったお話も読んでみたいです。本当に大好きな作品で何回も読みなおすと思います。楽しい時間をありがとうございました。 (2022年12月28日 8時) (
レス) @page50 id: 5bbfc1626a (このIDを非表示/違反報告)
みさちむ(プロフ) - いつも楽しみに読ませて頂いてます。その後のお話など読みたいです！ (2022年11月22日 2時) (レス) id: 8d36829a6a (このIDを非表示/違反報告)
Machiya(プロフ) - ただのねこ。さん» わぁぁぁ嬉しいコメントです…！！｡ﾟ(ﾟ´ω`ﾟ)ﾟ｡ (2022年7月27日 21時) (レス) id: ef956d5f5d (このIDを非表示/違反報告)
ただのねこ。(プロフ) - もう、、も、あーーーー…泣く… (2022年7月27日 19時) (レス) @page50 id: 9db02e4d47 (このIDを非表示/違反報告)
Machiya(プロフ) - ruja_3さん» 最後まで読んでいただきありがとうございます！！そんなことを言っていただけるなんて本当に嬉しいです…！！ (2022年1月13日 10時) (レス) id: ef956d5f5d (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：Machiya
| 作成日時：2021年3月20日 21時
