218話 ページ18
HS side
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『Black Swan』には簡単に入れた。
受付も僕の顔を覚えていて、すぐに予約した個室に案内された。
中で僕を待っていたのは、あの子ではなかったけど。
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相手は店でもかなりの売れた風俗嬢。
だから、きっと店の裏のことも知っている。
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女「……へぇ。あなた、この店のことが知りたいの？」
HS「…はい」
女「…」
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彼女は値踏みするように、僕を隅々まで見た。
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女「…あなた、綺麗な目してる」
HS「…」
女「……ふふっ…いいわ、アタシが教えられる範囲でなら、教えてあげる」
HS「！」
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思ったよりもあっさりした解答に目を見開くと、それを察したように笑った彼女。
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女「ホントはバレたらすぐお仕置きされる話なんだけどね」
HS「い、いいんですか…？そんな事を…」
女「あら、それを聞きに来たんでしょ？」
HS「そ、そうですけど…っ」
女「ふふっ…なら堂々と聞きなさいよ」
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可笑しそうに笑った彼女は、ソファに座って足を組んでテーブルにあったワインを瓶ごと飲み始めた。
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女「……うちのオーナーはね、簡単に言えばコレクターなのよ」
HS「…コレクター？」
女「美しいものに目がないって言えばいいのかしら。究極の美を手に入れるためには、手段を選ばないような人。犯罪に手を染めることも恐れない人よ」
HS「……まさか…それだけの理由で…？」
女「普通の人間には到底理解できないわよ。今のあの人は、美しさという魔物に取り憑かれた狂人……だから、あの人は外見の美しい子をスカウトしてここで働かせてる」
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きっと、あの子も……
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女「あの人のコレクションのNo.1は、あなたのお気に入りの子よ」
HS「！」
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ふと、あの子の姿が目の前に浮かんだ。
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女「…Aは、オーナーが手に入れたモノの中で一番のコレクション。あの子がまだ小さかった頃から、目を掛けていたわ。まるで宝物みたいに」
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ごまだんご(プロフ) - 一気に作品を読んで泣いてしまいました。できればみんなが幸せになったお話も読んでみたいです。本当に大好きな作品で何回も読みなおすと思います。楽しい時間をありがとうございました。 (2022年12月28日 8時) (
レス) @page50 id: 5bbfc1626a (このIDを非表示/違反報告)
みさちむ(プロフ) - いつも楽しみに読ませて頂いてます。その後のお話など読みたいです！ (2022年11月22日 2時) (レス) id: 8d36829a6a (このIDを非表示/違反報告)
Machiya(プロフ) - ただのねこ。さん» わぁぁぁ嬉しいコメントです…！！｡ﾟ(ﾟ´ω`ﾟ)ﾟ｡ (2022年7月27日 21時) (レス) id: ef956d5f5d (このIDを非表示/違反報告)
ただのねこ。(プロフ) - もう、、も、あーーーー…泣く… (2022年7月27日 19時) (レス) @page50 id: 9db02e4d47 (このIDを非表示/違反報告)
Machiya(プロフ) - ruja_3さん» 最後まで読んでいただきありがとうございます！！そんなことを言っていただけるなんて本当に嬉しいです…！！ (2022年1月13日 10時) (レス) id: ef956d5f5d (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：Machiya
| 作成日時：2021年3月20日 21時
