214話 ページ14
NJ side
HS「僕が行く。それならいいでしょ」
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何の表情もなくそう言ったそいつに、俺は内心恐怖を感じた。
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NJ「ホソガ…お前…っ」
HS「僕なら成人もしてるし、あの店にはよく通ってた。怪しまれないで上手く聞き出せるよ」
JN「…」
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ホソガの言葉に考え込むように俯いたジンヒョン。
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JN「…下手すれば、お前まで危険な目に遭うかもしれないぞ」
HS「……いいよ。あの子を連れ出せるなら」
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はっきりとそう言ったそいつの目に、強い光が見えた。
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HS「それに、……あの、ジョングクって子」
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そいつは目を伏せる。
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HS「……お兄さんを、亡くしたんでしょ……大切な人のために、一生懸命戦ってた…まだ、未成年なのに……」
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まるで自分のことのように、表情を歪めるそいつ。
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HS「……僕も…大切な人にこれ以上離れていってほしくない」
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強い意志、だけど悲しみや痛みが混ざったようなその言葉は、俺の心臓に重くのしかかった。
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JN「………分かったよ」
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静かに、承諾した彼。
俺には、何も言えなかった。
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店を出た友達の後ろをついて行くと、困ったように笑われた。
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HS「…やー…ナムジュナ、どこまでついてくるつもりだ？」
NJ「…店まで」
HS「そうしたら逆に怪しまれるじゃん。ここからは一人で行くよ」
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俺に止まるよう促して、また笑って見せたそいつ。
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HS「……僕、ちゃんと笑えてる？」
NJ「…まぁ、うん」
HS「なんだよそれー！」
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こいつの笑顔は好きだ。
見ていると希望を持たせてくれる。
だけど今は……
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HS「……あの子と会った時…前みたいに笑って話したいからさ」
NJ「……そうか」
HS「うん。……じゃ」
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俺の友達は、そのまま一人で繁華街を歩いて行った。
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ごまだんご(プロフ) - 一気に作品を読んで泣いてしまいました。できればみんなが幸せになったお話も読んでみたいです。本当に大好きな作品で何回も読みなおすと思います。楽しい時間をありがとうございました。 (2022年12月28日 8時) (
レス) @page50 id: 5bbfc1626a (このIDを非表示/違反報告)
みさちむ(プロフ) - いつも楽しみに読ませて頂いてます。その後のお話など読みたいです！ (2022年11月22日 2時) (レス) id: 8d36829a6a (このIDを非表示/違反報告)
Machiya(プロフ) - ただのねこ。さん» わぁぁぁ嬉しいコメントです…！！｡ﾟ(ﾟ´ω`ﾟ)ﾟ｡ (2022年7月27日 21時) (レス) id: ef956d5f5d (このIDを非表示/違反報告)
ただのねこ。(プロフ) - もう、、も、あーーーー…泣く… (2022年7月27日 19時) (レス) @page50 id: 9db02e4d47 (このIDを非表示/違反報告)
Machiya(プロフ) - ruja_3さん» 最後まで読んでいただきありがとうございます！！そんなことを言っていただけるなんて本当に嬉しいです…！！ (2022年1月13日 10時) (レス) id: ef956d5f5d (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：Machiya
| 作成日時：2021年3月20日 21時
