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第26話(過去) ページ28

あれからまたしばらくした後の事。僕は、江戸にある剣術道場に行けと先生から言われた。その事をAに話すと、Aはやっぱり喜んでくれた。兄上はすごいと、無邪気に笑う。

その推薦状を持って母上達のところに行こうとした時。母上達の話し声が聞こえた。

母親「だって私、鷹久が不憫で不憫で‥‥!」

‥‥あんな子達、生まれてこなければ良かったのに。

父親「鴨太郎とAに聞こえたらどうするんだ。とにかく、今日はもう寝なさい。鷹久の世話で疲れているのだろう。」

それに、と父上が続けた。

父親「Aのことは養子に出そう。江戸に俺の親戚がいる。そこに預けよう。」

  「兄上‥‥」

二人で顔を見合わせる。

伊東「A。ここは何も聞かなかったことにしよう。」

Aは、小さくうなずく。

あの時、僕は彼女にどんな言葉をかけてやれば良かったのだろう。小さなAの手を引き、部屋に戻る。その時、Aは泣いていた。

  「私、兄上と、離れたくないよ。」

伊東「僕もだよ。A。」

泣くななんて言ったって、今のAには到底無理な話だ。Aの顔を見ると、僕も泣きたくなる。

何故、何故誰も僕らの事を理解してくれない。何故僕の事を見てくれない。何故Aが養子に行かないといけない。

 僕が、Aが何か悪い事をしたか?
僕らは悪くない。悪いのは、僕らの事を分かってくれない周りの人間だ。そうだ。あいつらが悪いんだ。あいつらが、無能だから。

伊東「A。」

  「な、に?」

伊東「僕が必ず君を連れ戻す。僕は、君を不幸になんかさせない。」

Aの泣いた顔なんか、もう見るのは嫌だ。僕がAを幸せにする。笑顔にしてみせる。だから、それまでどうか辛抱していてほしい。

たとえ何十年とかかろうと、僕が必ず君を探しだしてあげるから。

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設定タグ:銀魂 , 真選組 , 伊東鴨太郎   
作品ジャンル:アニメ
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(プロフ) - スー☆さん» ありがとうございます!嬉しいです!これからも頑張って更新します故、よろしくお願いします。 (2017年11月5日 11時) (レス) id: db84894ca1 (このIDを非表示/違反報告)
スー☆(プロフ) - 続きが気になります!! (2017年11月5日 0時) (レス) id: 6b91c09b66 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名: x他2人 | 作成日時:2017年7月15日 15時

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