第16話 ページ18
次の日。どうしても外せない用事があり、私は一人で外出中。
先生とお付き合いを始めてからは一人で外出する機会なんてなかったから、不安が募る。それに、心なしか今日は少し体調も悪い。
私は、首に掛けてある小さな笛を握りしめた。
これは、小さい時にもらった『お守り』。
いつ、誰に、どんな状況でもらったのかはもう忘れた。
忘れたけれど、私はいつもこれを持っている。
細い路地を曲がったところで、私は誰かとぶつかってしまった。
「あ、す、すいません!」
岡田「俺の方こそすまなかったねぇ。怪我はしてねぇかい? かわいいお嬢ちゃん。」
「大丈夫、です。‥‥えっと。」
岡田「岡田似蔵だよ。嬢ちゃん、名は。」
「四戸、Aです。」
岡田「そうかい。‥‥可愛い名前だ。」
にやり、と笑う岡田さん。
‥‥そういえば、この人、どこかで名前を聞いたことがあるような。
岡田「そうそう。嬢ちゃんはこんなところで何をしてんだい?」
「今日は、ちょっと用事があって。」
岡田「そうかい。‥‥俺も、ちょいと用があってね。」
「そうなんですか。」
岡田「ああ。‥‥あ、そうそう。嬢ちゃんにねぇ、教えて欲しいことがあるんだよ。」
そう言うと、彼は刀を抜いてこちらに斬りかかってくる。太刀筋を見る限り、どうやら彼は居合の使い手らしい。しかも、かなりの手練れだ。
私は、彼の剣をかろうじて受け止めた。
「っ、!?」
岡田「嬢ちゃん、中々鋭いねぇ〜。」
思い出した。彼は確か、鬼兵隊の人だ。
"人斬り似蔵"。周りからはそう言われていたはず。
そういえば、風の便りで聞いていた。鬼兵隊が復活したということを。
この人がいるということは、まさか、先生がこの間言っていた危険な人たちって、鬼兵隊?
彼らは普段はここにいないはずなのに、どうして江戸に?
急いでその場を立ち去ろうとしたけれど、頭が上手く回らない。どうやら、熱を出したらしい。
気がついた時には、私は彼の腕の中にすっぽりと収まっていた。
岡田「大丈夫かい? 嬢ちゃん。ずいぶんと熱っぽいよぉ?」
声をかけられるが、少しずつ意識が遠のいていく。
そして。
私はそのまま、彼の胸の中で目を閉じた。
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薫(プロフ) - スー☆さん» ありがとうございます!嬉しいです!これからも頑張って更新します故、よろしくお願いします。 (2017年11月5日 11時) (レス) id: db84894ca1 (このIDを非表示/違反報告)
スー☆(プロフ) - 続きが気になります!! (2017年11月5日 0時) (レス) id: 6b91c09b66 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:薫 x他2人 | 作成日時:2017年7月15日 15時