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君のすぐ側まで来たところで、"俺が行くから"とでも言うように紫耀は俺の肩を軽く押さえ、小さく深呼吸をしてから君の名前を呼んだ。
「A。」
ビクッと肩を震わせた君がゆっくりと振り返って紫耀と俺を順に見る。
街灯に照らされた君の瞳は潤んでいて、それを隠したいのか君は何も言わず前を向いてすぐに俯いた。
「何やってんの。公園にいろって言ったのに。
まぁ見つかったからいいけど…
帰ろ？」
「…来なくていいって言ったじゃん。」
「なんで？ずっとここにいるつもり？明日大事な日だろ？」
「…」
「なぁA…どうしたんだよ、何があった？」
「…別に…何もない。」
「何もないわけないだろ。
隠し事はなしって約束したよな？いろいろあったけど、これからは俺たち2人でやってこうって、そう決めたじゃん。」
「そういうの…もういいよ…」
「は？」
「だから…そういう…同士みたいな言い方するの、やめてよ…」
君は小さな声でそう呟くと立ち上がって、君の言葉の真意を理解できずにいる紫耀を睨むように見つめ、強い口調でこう言った。
「私と紫耀は全然違うじゃんっ！！」
そしてそのまま顔をくしゃくしゃにして泣き始めた君を前に、紫耀は一瞬戸惑った様子で俺を見たかと思えば、がばっと君を抱きしめる。
君は泣きながらも身を捩って紫耀から逃げようとするけど、がっしりと体を押さえつけられ、諦めたようにくたりと力を抜いた。
「なんで…？なんでそう思った？」
紫耀の静かな問いかけに何も答えることなく、ヒックヒックとただ涙を流す君。
「A？泣いてるだけじゃわかんない。」
紫耀はそう言うと腕の力を緩め、着ていたパーカーの袖を伸ばしてAの涙を拭う。
すると君は下を向いて、声を震わせながらこう言った。
「ごめんなさい…」
「どうした？謝んなくていいから…」
「開けちゃったの…」
「何を…？」
「紫耀の…ママから届いた荷物…」
「え？あー、あれ？そんなの全然いいよ。見られて悪いもんなんて何もないし。」
「違う。そうじゃなくて…」
「何？」
「紫耀の好きな物がいっぱい入っててね…
紫耀は…紫耀は、愛されてるんだなぁって思った。紫耀のママは、紫耀が大好きなんだなぁって思ったの。」
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P(プロフ) - ななみさん» 大変有り難いお言葉をありがとうございます。妹だけでなく、紫耀君と廉君の関係性も大切に書くよう意識しているので、そう言っていただけると非常に嬉しいです。まだまだ至らぬ点もございますが、引き続きよろしくお願い致します。 (2019年5月28日 6時) (
レス) id: 6d17b4bef7 (このIDを非表示/違反報告)
ななみ(プロフ) - キンプリの仲間の距離感が好きです。紫耀くんの包み込むような優しさ、廉君のひたむきな優しさ。どちらも素敵でドキドキします。続きをお待ちしてます。是非読ませてください。 (2019年5月27日 23時) (レス) id: 6b92244ddf (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：P | 作成日時：2019年3月7日 20時
