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【紫耀】
"何してんの？"
"心配してる"
"電話出ろ"
連続してメッセージを送ってみるもやっぱり既読の文字は付かず、ついに時計の針が門限である0時を通り過ぎた。
何か事件にでも巻き込まれた…？
"Aどこにいるか知ってる？"
もしかしたらと思い廉にも連絡してみたけれど、
"知らんけど、どうしたん？
まだ帰ってないん？"
数十秒で返ってきたメッセージは、俺が期待していた言葉とはかけ離れたものだった。
5分、10分と時間だけが過ぎていく中、押し寄せる不安と苛立ちから居ても立っても居られなくなり、思いつくまま車の鍵を握って玄関を出ようとしたその時、
ポケットに入れた携帯が唸るような音とともに震え始めた。
「Aっ？！」
「紫耀、ごめん…携帯見てなくて…」
「見てなくてって…何時だと思ってんの？！何してんだよ？誰かと一緒？」
「一人。ちょっと散歩してただけ…」
「連絡くらい入れろよ…心配すんだろーが。」
「ごめん…」
「で？どこいんの？」
「公園…」
「は？どこの公園だよ？」
「大通りをずっとまっすぐ行ったとこにある大きな公園…」
「は？！お前あんなとこまで歩いて行ったの？」
「うん…」
「すぐ迎えに行くから、そこで待ってろ。」
「…来なくていい。」
「え…？」
「来なくていいよ…」
「なんで？どうした？」
「なんでもいいじゃん…私、一人で帰れるから。」
なぁ、A。
俺たち、せっかく同じ日本で、こうして一緒に住めるようになったのにさ、
隠し事はもうしないって決めて、寄り添い合って暮らせるようになったのにさ、
廉のところへ行ってしまうことを嘆くくらい近付けたと思ってたのにさ、
なのに、なんでだろう？
「何言ってんだよ！とにかく迎えに行くからそこにいろよ？絶対動くなよ？！
いなかったら捜索願出すからな！」
俺たち今、すっげー遠くにいるような気がする。
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P(プロフ) - ななみさん» 大変有り難いお言葉をありがとうございます。妹だけでなく、紫耀君と廉君の関係性も大切に書くよう意識しているので、そう言っていただけると非常に嬉しいです。まだまだ至らぬ点もございますが、引き続きよろしくお願い致します。 (2019年5月28日 6時) (
レス) id: 6d17b4bef7 (このIDを非表示/違反報告)
ななみ(プロフ) - キンプリの仲間の距離感が好きです。紫耀くんの包み込むような優しさ、廉君のひたむきな優しさ。どちらも素敵でドキドキします。続きをお待ちしてます。是非読ませてください。 (2019年5月27日 23時) (レス) id: 6b92244ddf (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：P | 作成日時：2019年3月7日 20時
