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"好き"





その言葉が聞けることは、この前のことがあって予めわかっていたのに、






それでも実際にこうして君の口から聞くと、もうそれはそれは胸が痛いくらいにときめいて、




暫く何も言えへんまま、俺は思いっきり強く君を抱き締めた。









「俺もホンマに好きなんやけど。どうしてくれるん?」







熱い。







「…どうしたらいい…の?」







ただでさえ暑い季節やのに、こんなにも体が火照ってる。







「彼女になってもらう。」






そう言って、そっと君の首筋に手を添えキスをすると、






唇を離すのが名残惜しくなって、何度か啄ばむように唇を重ねた。









「今の、魔法やから。」







首筋に添えた手に、君からも熱が十分すぎるほど伝わる。








「魔法…?」








街灯に照らされて見える、ほんのり赤らんだ頬。








「うん。Aが俺の彼女になって、俺のことしか見えへんくなる魔法。」








俺を見つめるトロンとした目。








「…解けないようにしてね?」








甘えているような、ゆったりとした口調。








今世界中で俺一人しか知らん君。








ちょっといつもと違うそんな君を、もっと見たくて、もっと感じたくて、





またギュッと抱き寄せて、今度は額をピッタリくっつけてみる。









熱い。









うん、熱い。









いやこれ熱すぎやろ!









「待って!A熱あるやろ?!」







肩に手を置き、一旦体を離してみると、ふらっとよろける君。






慌てて抱き止めて、手の平を額に当てる。






「うわ、めっちゃ熱いって…」




「大丈夫。」




「いや大丈夫ちゃうから。はよ帰って寝なあかんやろ。行こ?タクシー拾うから。」








ホンマはしんどかったのに無理して来てくれたんかな…





とにかくすぐ帰らせな。






そう思って足を進めようとした俺に、君は言いづらそうに口を開いた。








「紫耀…もう帰ってるかなぁ?」





「彼奴撮影の後まだ収録があるみたいやったから帰ってへんと思うで。日跨ぐんちゃう?
なんで?紫耀おらな嫌?」





「ううん…そうじゃなくて…うちオートロックなんだけど、さっき携帯忘れて取りに戻った時にうっかり鍵忘れて出て来ちゃったの…」





「えっ?!じゃあ紫耀が帰って来るまで家に入れへんってこと?!」





「うん…」

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設定タグ:King&Prince , 永瀬廉 , 平野紫耀   
作品ジャンル:タレント
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作者名:P | 作成日時:2018年9月19日 22時

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