検索窓
今日:2 hit、昨日:3 hit、合計:41,166 hit

33 ページ33

待ち時間、もう一度君とのトークルームを開く。





車の中で俺が送ったメッセージにはいつのまにか既読の文字が付いている。







やけど、返事はないまま。






もしかしてAって、連絡不精?

それか連絡もできひんくらい具合悪い?







気になって電話してみたけど、呼び出し音が続くだけ。







「なぁ紫耀、Aと全然連絡とれんのやけど…倒れてるとかじゃないよな?」




「へ?どゆこと?」



「やからー、仕事の前にラインしたけど返ってこんし電話も出えへんねん。」





それを聞いてすぐにポケットから携帯を取り出し、Aに電話をかける紫耀。





「本当だ…出ない…」



「やろ?まぁ既読になってるから大丈夫と思」



「あ!」




今度は突然俺の言葉を遮ったかと思うと、そう言ってしばらく画面を見つめ、思いっきり顔をしかめた。





俺はその視線の先が気になって、身を乗り出して机の向かい側に座る紫耀の携帯を覗く。









"代わり見つからないから、バイト行ってくる。"








見えたのは約3時間前に送られているAからの目を疑うような一文。







俺は思わず大声を出してしまった。






「はぁっ?!まだ熱あるのにバイト行ってるってこと?!」



「声でけーよ…」



「だってまだ病み上がってもないんやで?!」



「だよなぁ…もー…ちゃんと寝てなよって言ったのになぁ…」






俺も!





俺もちゃんと家で寝とくんやでって言った!






連絡してって言ったのにしてこんし、そのうえバイト行くとか何してんねん。






しかも紫耀には連絡して俺には何もないとかありえへん。







ありえへん、ありえへんっ!








俺ら付き合ってるのに!!









「ちょっと俺行ってくるわ…」




「は?どこに?」




「Aんとこ。」




「いや、お前まだ撮影あるじゃん。」




「俺順番最後やから。どうせ1時間は待ちやろ?じゅーぶん行って帰って来れる。」




「でも…」





「大丈夫やって!朝紫耀に言われたこと、ちゃんと理解してる。


やから限られた範囲ではあるけど、でも俺、その中でとことんAに尽くしたいねん。彼奴は…とことん想われなアカン。


これでもかってくらい想って気持ち伝えな、自分のこと大事にせえへん気がすんねん。」







俺が真っ直ぐに目を見てそう話すと、







「わかった。でも絶対撮影に遅れんなよ?」






紫耀はそう言って俺にマスクを渡してくれた。

34→←32



目次へ作品を作る感想を書く
他の作品を探す

おもしろ度を投票
( ← 頑張って!面白い!→ )

点数: 9.7/10 (55 票)

この小説をお気に入り追加 (しおり) 登録すれば後で更新された順に見れます
153人がお気に入り
設定タグ:King&Prince , 永瀬廉 , 平野紫耀   
作品ジャンル:タレント
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告

感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)

ニックネーム: 感想:  ログイン

作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ

作者名:P | 作成日時:2018年9月19日 22時

パスワード: (注) 他の人が作った物への荒らし行為は犯罪です。
発覚した場合、即刻通報します。