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【紫耀】
「…紫耀、お前は妹思いの優しい男だよ。
母親が違うのにAを可愛がってくれて、本当に感謝してる。
今だってそうだ。普段滅多に怒らないお前が、Aのためにこんなに怒るなんてな。」
違う。
此奴、何言ってんだよ。
俺は感謝される覚えなんかない。
俺は、
Aだったから、
ただ本気でAを可愛いと思っていたから、そう接してきただけだ。
「そんなんじゃねぇよ…」
今こうして怒りをぶつけているのだって、Aの為じゃない。
俺が俺の為に、
Aを想う俺が、Aを想う俺の為にしているだけなんだ。
「もしかしたらまた腹違いの妹弟ができるかもしれない。
その時はまた仲良くしてやってくれよ。」
ずっと、父を許せたつもりでいた。
でもそれは、
Aが生まれて来たことを盾にして、
自分の中にある父への怒りを、見て見ぬふりしていただけだったんだ。
俺とAを繋ぐのは父さんだけだと、都合よく父さんの存在を美化して、
怒りを封じ込めていただけだったんだ。
「ふざけんなよ…
お前は本当に…本っ当に最低な男だなっ！
愛した女の数だけは一人前で、誰一人として守りきれてねーじゃねーか！」
愛すだけなら簡単だ。
大抵の人は、自分の意思とは関係なく、
いつのまにか誰かを愛している。
「酷い言い様だな。
でもな、紫耀。
いずれお前も父さんの気持ちがわかるよ。
お前には俺の血が流れてる。
お前もきっと、一人の女に収まることなんかできないよ。」
難しいのは、
愛すことではなくて、
愛し抜くこと。
「うるっせーよ！！
俺はお前みたいにはならない、絶対に！
俺は母さんから言われてきたんだよ…
誠実でいろって…
お前が捨てた女から…ずっとずっとそう言われ続けてきたんだよっ！！！」
もう、何も怖くない。
何も怖いものなんてない。
大丈夫。
こんな奴いなくたって、
俺とAはしっかり繋がっているんだ。
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P(プロフ) - ふみなさん» ありがとうございます。励みになります。頑張りますので、引き続きよろしくお願い致します。 (2018年9月11日 21時) (
レス) id: 6d17b4bef7 (このIDを非表示/違反報告)
ふみな(プロフ) - いつも更新楽しみにしてます！頑張ってください！ (2018年9月11日 21時) (レス) id: 5163432d21 (このIDを非表示/違反報告)
P(プロフ) - ランタンさん» 有難いお言葉ありがとうございます。そう言って下さると本当に嬉しいです。引き続き頑張りますので、よろしくお願い致します。 (2018年8月4日 17時) (レス) id: 6d17b4bef7 (このIDを非表示/違反報告)
ランタン - あんまり廉くん主人公を読んだことがなかったです。でもこの物語とっても面白かったです。これからも更新頑張ってください！ (2018年8月4日 13時) (レス) id: bdde880c20 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：P | 作成日時：2018年8月2日 0時
