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「ここ、昔住んでてん。
親父が転勤することになった時に、もしかしたら東京にはまた戻ってくるかもしれへんからって売らんかったんやけど、
結局その後ずっと戻って来んくて、今は俺がテスト前とか気分変えたい時に使うくらい。」
大学からは少し離れたこの場所。
電車やと一回乗り換えが必要で、今より通学は不便になるけど、
「ここに住み。
冷蔵庫とか最低限の物はあるし、
Aの準備が出来たら、今日からでも大丈夫やから。」
ここでは、
君は罪悪感や背徳感なんて感じることなく、
全てから解放されて、
堂々と君でおられる。
「でも…紫耀が…」
「紫耀には自立したいとか上手く言って誤魔化せばええやん。部屋ももう契約したって言えば押し切れるんちゃう？」
「そうだけど…」
「A？何迷ってるん？逃げたいんやろ？
自分で自分を受け入れられてへんのに、紫耀が自分を受け入れてくれてる。Aは今それが苦しい。
やから紫耀と一緒におると辛い。
そうやろ？」
俯いて黙ってしまった君の肩に手を添える。
「俺、怖いねん。
Aがこのままの状態でおったら、自分のこと追い込んで、
消えてまいそうで…
俺そんなん嫌やで？
そんなことで紫耀が悲しむのなんか見たくないし、
それに、
もう俺の世界の中にAがおるからさ。」
どうして君に惹かれているのか。
君のどこに惹かれているのか。
そんなことは考えたってちっともわからへんけど、
「ありがと…」
こうやってまたすぐに泣いてしまう君を、
「私、廉君と友達になれて良かった。」
俺の気持ちなんか知らずに平気でこんなことを言ってしまう君を、
「友達…ね。」
これでもかってくらい想っている。
「私、ここに住む。
廉君の言う通りなんだよ。
紫耀と離れたくないけど、これからの為にも離れた方がいいんだと思う。
帰ったら紫耀に上手く話してみるよ。」
少しの苦さと共に。
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P(プロフ) - ふみなさん» ありがとうございます。励みになります。頑張りますので、引き続きよろしくお願い致します。 (2018年9月11日 21時) (
レス) id: 6d17b4bef7 (このIDを非表示/違反報告)
ふみな(プロフ) - いつも更新楽しみにしてます！頑張ってください！ (2018年9月11日 21時) (レス) id: 5163432d21 (このIDを非表示/違反報告)
P(プロフ) - ランタンさん» 有難いお言葉ありがとうございます。そう言って下さると本当に嬉しいです。引き続き頑張りますので、よろしくお願い致します。 (2018年8月4日 17時) (レス) id: 6d17b4bef7 (このIDを非表示/違反報告)
ランタン - あんまり廉くん主人公を読んだことがなかったです。でもこの物語とっても面白かったです。これからも更新頑張ってください！ (2018年8月4日 13時) (レス) id: bdde880c20 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：P | 作成日時：2018年8月2日 0時
