噂によると振り回されるらしい

◯Jealous Man ページ9

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Fukazawa T. side





深「おはよー」





扉を開けた瞬間から、俺は完全に来るタイミングを間違えたと後悔した。



なぜなら。





『おは〜』




阿「おはよう」





最近よく一緒にいるあべつきがいたからだ。



今日だって、ひとつの椅子に2人で座ってる。



阿部ちゃんの膝の上にAが座ってるってことね。



まぁ、これが最近の当たり前で、昔の当たり前でもある。



気がついたら阿部ちゃんの隣にAがいたり、Aの隣に阿部ちゃんがいたり。



一体、あの不仲はなんだったのかと思うくらい仲直りしてから毎日、距離が近すぎるけど。





阿「これ可愛くない？」




『可愛い〜！』





俺もいるんですけど？



という一言は、ひとつのスマホを見て、幸せそうに笑う2人を目の前にすると何も言えない。



なんで俺を差し終えて、2人はラブラブしてんだよー！(泣)



よりによって、俺だけちょっと早く来すぎたし...。



もう、誰でもいいから他のメンバー来て...。





『今日の晩御飯何がいい？』




阿「んー、カレー？」




『カレーかぁ。いいね』




阿「やった！」





はいはい、密だから離れて。



あと、ご飯の話は後でしてくれ。



そんなことを思いながら2人を見つめる。



なーんも反応しないから、俺、拗ねちゃうもんね。



こんなにもかっこいい俺に彼女ができないって何事？



百歩譲って、Aに彼氏ができるのはわかるよ？



阿部ちゃんが抜け駆けしてるのが許せないよね。



ちっくしょー！！！！！





『ふっか、顔怖いよ』




阿「ふっかはいつもじゃん」




『そっか。顔がでかいから威圧感あるのか』




深「そんなデカくねーよ！しかも、Aは納得するな！」




阿「『おぉ〜』」





いや2人仲良く拍手しないで！



こんなにもシンクロ率高いとか、仲良すぎだろ！？





『昨日ね？』





あ、また2人の世界に入っちゃった。



ねぇ、もう俺寂しいよ！！！！！





◇





羨ましくてしょうがない





◇

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