幸せを！ ページ45
「今回は特別だと思う。だから…
トゥーイには何も言わずに滑るつもりだAは。」
「でも…18だし、まだ時間はある、よね？」
黙って聞いていた勇利が口を開く。
「スケート復帰できるか分かんないから
じゃないかな。出来たとして、勝てるかどうか。
少しのチャンスも逃さない気だよ、きっとね。」
そう、復帰したとしても
そのときは今以上に戦いは激しくなってるはず。
その中で勝ち抜けるか、優勝できるか。
それにまたいつあんなことになるかわかんない。
その状況で今回のチャンスを捨てるなんてこと
Aは絶対にしない。
それぐらいの覚悟がAにはある。
昔から、これといったら聞かない子だった。
勇利side
静かに帰り道を辿る。
初めて会ったときのことを思い出す。
すっごいいい笑顔で笑ってて。
病気を抱えてるなんて微塵も感じさせなかった。
ヴィクトルの話は僕は全然しらない世界で。
あたりまえなんだけどね。
少しだけ彼の…Aの闇を垣間見た気がした。
アスリートは寿命が短い。
本人にその気があっても身体がついていけない
ことなんてざらだ。
それを考えたらヴィクトルの言ってる事は正論で、Aも同じこと考えてるんだろうなって
僕でもわかる。
「僕の１番はユーリ、君だよ。
だけど、僕にとってAもそれに近いくらい
大事なんだ。昔から見てるからね。情があって。
だから笑っていて欲しいんだ。」
あぁ、そうだ。
だって…
「僕もだよ、ヴィクトル。
Aには笑っててほしい。」
短い期間だったけど僕にとっても大切な人の1人。
僕たちは願った。
彼の幸せを。
ユリオside
「はぁ…」
さっきから出てくるのはため息ばっかで。
なんて日だ、今日は。
あいつのあんな顔見るために行ったわけじゃない。
うまいもん食って、それで、それ、で…。
頭に思い浮かぶのはうざいほど笑ってばっかりいるAばかり…。
「あいつのあんな顔…初めて見た。」
声は震えてて。怖かったんだろうな。
3年前みたいになったらって。
見舞いのときみたA。
ちらっと見ただけだけどすごい荒れ模様だった。
治るかわからない恐怖と
復帰までの遠い遠い道のり、辛い闘病とリハビリ。
そんなのがものすんごいストレスになって
人はこんなにも変わるのか。…って。
不安が募る。明日は本番だってゆーのに。
ほんと、愛される問題人だ。
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strawberry(プロフ) - たむさん» いえいえ、こちらこそありがとうございます！ (2017年10月30日 9時) (
レス) id: e1bb019e02 (このIDを非表示/違反報告)
たむ(プロフ) - strawberryさん» あっ…そうなんですね。謝らないでください。お気になさらず！わざわざコメントありがとうございました！ (2017年10月29日 12時) (レス) id: 0c19623be5 (このIDを非表示/違反報告)
strawberry(プロフ) - たむさん» すみません！言葉足らずです！近代から、というわけではありませんが、あまり聞いたことがありません、と申したかったんです！本当にすみません…不快に思われましたか？ (2017年10月21日 19時) (レス) id: e1bb019e02 (このIDを非表示/違反報告)
たむ(プロフ) - Акычо （あきほ）さん» 曲名に関して、作者が題名をつける場合もあるようです。少々、言葉足らずだったようなので修正しますね。フィクションなので悪しからず…。 (2017年10月19日 17時) (レス) id: 939ca1fa3b (このIDを非表示/違反報告)
たむ(プロフ) - Акычо （あきほ）さん» コメに気付かず申し訳ありません。ご指摘有難うございます。Dearは修正致しました。いうの表現ですが、敢えて間違った表記にさせてもらっています。不快でしたら修正します。 (2017年10月19日 16時) (レス) id: 939ca1fa3b (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：たむ | 作成日時：2017年1月15日 1時
