【オフ】早く起きてよ（13 ページ24
tn視点
家で動画編集をしていた時、A君から電話がかかってきた。いつもはA君がかけてくることなんてあまり無いのに、珍しいな。なんて思いながら電話を取る。
…彼が早口で放った一言目で、俺は家から駆け出した。
A視点
「きょ、教授が！エーミールが！起きました！」
すると返事も無く通話が切られる。きっとダッシュで来るんだろうな。今最後に電話したのがトントンさんだから、全員には連絡が終わった。
歓喜の声を上げる者、驚きの声を上げる者、泣いて喜ぶ者、通話をすぐに切った者。
当の本人をちらりと見ると、医者や看護師に囲まれた教授と目が合う。彼は不思議がるようにコテン、と首を傾げた。……あざとい警察が出撃しそう。
医者と看護師がカルテを見ながら話し合い、しばらくして部屋から静かに出て行った。
em「いやー、本当に二ヶ月も寝ていたんですね、私。医者の方からも言われてびっくりしちゃいました！」
「……」
のほほんとしすぎじゃね？こいつ。なんて思い、冷たい視線を送りつつ、彼のほっぺを引っ張る。
奴は痛がっていたが、これでも弱めた方だ。
すると、彼は急に真面目な顔つきをして話した。
em「……あの、A君」
「…？はい」
em「怒ってます…よね」
「……？」
em「こんなに皆さんに心配かけて、迷惑かけて…」
「…」
em「本当、情けない…ですね。私」
「…バカだな」
em「へ？」
「…だ！か！らぁ！バカって言ってんだよこのバカ！頭ん中お花畑の癖して表面は焼け野原になりやがって！」
em「や、焼け野原…！？」
「怒ってるわけねーだろアホ！童貞！春無し！」
em「ど、どーてい…春無し…！」
「お前のこと怒ってんなら看病なんかしねぇよ！心配も！起きた時の喜びも！」
em「……」
「……確かに、あんたを普段見ていて不安もある。心配もある。否、心配しか無い。ドジるしガバるしスベるし春来ないし！……でも」
em「……？」
「……皆、“エーミール”を待ってる」
em「…！」
すると、病院の奥の廊下の方からドタバタした走る音と、喋り声が聞こえてくる。
「ほら、来ましたね。……ねぇ、教授」
em「…なんでしょうか、A君？」
「此処が、あんたの居場所だ。…あんな空の上じゃ無い。静かで冷たいところじゃ無い」
em「……」
「あったかくて、うるさくて。騒がしい此処が……あんたの、教授の、“エーミール”の居場所だ」
その時、ドアが勢いよく開かれる。
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ぷるるたぶ - 大貴@眠いさん» 有難うございます！頑張りますね！ (2019年11月18日 0時) (
レス) id: bd2423c0a6 (このIDを非表示/違反報告)
ぷるるたぶ - ter3さん» すみません！諸事情で投稿遅れていますが、頑張ります！ (2019年11月18日 0時) (レス) id: bd2423c0a6 (このIDを非表示/違反報告)
ter3(プロフ) - エミさん起きてめっちゃ泣きました！！エミさぁぁぁぁあん (2019年11月14日 6時) (レス) id: 7aaf52466e (このIDを非表示/違反報告)
大貴@眠い(プロフ) - 兄さんの登場に、泣きました。エミさんが無事起きたのに、さらに泣きました。素敵な小説です。続きを楽しみにしてます。 (2019年11月14日 2時) (レス) id: ffd2ea8bcc (このIDを非表示/違反報告)
ter3(プロフ) - 続き楽しみにしてます！！ (2019年11月3日 17時) (レス) id: 7aaf52466e (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ぷるるたぶ | 作成日時：2019年10月20日 1時
