愉快(？)な3人組 ページ14
我妻善逸くんを落ち着かせるため、私たちは一緒に道を歩いている。…我妻善逸くんはまだ涙目だけど、さっきよりかは数倍ましな状態だ。私は我妻善逸くんに聞く。
「…落ち着きましたか？」
「うん…。落ち着いたら腹減ってきた…。」
「何か食べるもの持ってないのか？」
竈門炭治郎くんがそう聞くと、「ない…。」と掠れた声で答える。ないのかぁ…。偶然だけどおにぎり2つ、持っているから我妻善逸くんに1つあげよう。
「はい、これ、おにぎりです…。」
「えっ、俺にくれるの！？でも、Aちゃんの分は？」
「私、2つ持ってきてたので…。」
「うう、ありがとう…やっぱり結婚しよ…。」
「無理です。」
しっかり断っとく。下手に誤解させては面倒なことになる。竈門炭治郎くんもお腹がすいていたようで、自分のおにぎりをモグモグ食べている。…私も食べようっと。
おにぎりを食べ終わった竈門炭治郎くんが、同じくおにぎりを食べ終わった我妻善逸くんにこう言い出した。
「鬼が怖いって言う善逸の気持ちもわかるが、雀を困らせたらダメだ。」
「え、困ってた？雀？何でわかるんだ？」
そういや、竈門炭治郎くん雀の言葉理解していたね。何でかは謎だけど。そして、竈門炭治郎くんは雀に言われたことを我妻善逸くんに伝えていく。当然、我妻善逸くんはこう言った。
「言ってんの！？鳥の言葉がわかるのかよ！」
「うん。」
「嘘だろう！？俺を騙そうとしているだろ‼」
「ちょっと…‼」
嘘だと思う我妻善逸くんの気持ちはわからなくはないけど、助けを求めた人にこう言うなんて…。さすがだね…。
すると鎹烏が飛んできた。何かな？
「駆ケ足、駆ケ足！炭治郎、善逸、A、走レ‼トモニムカエ、次ノ場所マデ！走レ、走レ‼炭治郎、善逸、A！」
あ、この人達と私、次の任務するんだ…。まあ、いいけど…。ふと我妻善逸くんの方を見ると真っ青な顔でブルブル震えている。
「どうしたんですか？我妻善逸くん。」
「イヤーーーーーっ‼烏がしゃべってるーっ‼」
ええええ！？そこ！？今更そこ！？というか早く次の任務いかないといけないのに！転げ回っている場合じゃないよ‼我妻善逸くん！
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作者名：小麦万希子 | 作成日時：2019年10月9日 0時
