初めての夜3 ページ6
「お風呂一緒に入る？」
「は！？
一緒に入らない！！」
「Aちゃん顔真っ赤！」
「うるさい、蓮！
早く入ってきて、もう！！」
あれからご飯を作って
食べさせれば
蓮は目をキラキラ輝かせて。
「Aちゃん料理の才能あるよ！
これをふっかさんが育てたんだと思うと
なんか悔しいなぁ〜」
なんて言いながらまあまあな量の
オムライスをぺろりと平らげてしまった。
蓮が食べた食器を片付けていると
遠くの方で
ピコンと通知が鳴って
久しぶりに画面に
表示された名前に胸がドクンと鳴る。
深澤辰哉今日はありがとう。久しぶりに会えて嬉しかった。もう家ついた?
「、、はぁ。」
「あ、ふっかさんからLINE？」
「えっ！？いつからいたの！？」
タオルで頭を拭きながら
蓮がソファに座る
私の後ろにたっていた。
「今あがったとこ。」
「ちょっと、その前にちゃんと服着てよ」
さすがに雑誌で色んな人の
裸は見慣れてるけど
いきなり上裸で来られると視線に困る。
「だってAちゃんの服
ちっちゃいんだもん。
今日着た服着るの嫌じゃん」
「え、今まで服どうしてたの？」
「買ってもらうか、前の家の女の人に
送ってもらってた！今回もそうする！」
「、、蓮って本当すごいわ」
「ん？なにが？」
「いや、なんにもない」
そりゃ、こんな可愛い顔で
泊めてください！って言われて
嫌な気持ちになる女はいないだろうなぁと
そう思う。
、、私の場合寧ろ強制だった気はするけど。
「で、ふっかさんになんて返すの？」
そう言われてはっと、携帯に視線が戻る。
「、、返事した方がいいよね？」
「そりゃあ、そう。」
私の隣に腰掛けた蓮が
真顔でそう呟く。
「だよね〜。
でもなんて返したらいいのか分かんない」
「分かんないなら返さなくても
いいんじゃない？どうせ、明日また会うし」
「あ、だからか。」
そう私が言うと蓮は
頭にはてなマークを浮かべた。
「明日もよろしくってことか、このライン」
「いや、Aちゃん、それは違う、、、」
「だったら、無視でいいや」
明日どうせ会うもんね！
そう言ってお風呂に向かうと
後ろから蓮の盛大なため息が聞こえた。
「普通、興味ない女に
もう家？なんて聞かねぇよ、ばーか」
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作者名：あやぴ
| 作成日時：2021年9月7日 3時
