元カレとペット？【紫・黒】 (ページ19)

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帰宅ページ19

ラウールに素直になりなよ！
と背中を押されて通い慣れた
Aちゃんの家へと帰る。

でも、その足取りは重くて。
もし、Aちゃんが俺を拒否したら？
嫌われてたら。
なんて嫌なことばかりが
頭を駆け巡る。

メイクもわざとAちゃんを
避けてたから印象も悪い、、はず。

この2週間自分がAちゃんにしたことを
思い返して一人で後悔する。

「ただいま～」

そう呟いた声は部屋の中に消えて。

薄暗い部屋は誰もいないようで。
キョロキョロ周りを見渡す。

キッチンには料理した痕跡があって
テーブルの上には俺の大好きな
グラタンがラップをかけて置かれていた。

でも、どこにもAちゃんの姿はなくて。

そっと寝室の扉を開ければ
Aちゃんが眠っていた。

、、、俺の布団の上で
俺のブランケットを握りしめて。

その姿に胸がぎゅっと締め付けられる。

「俺が帰ってくるの、、待ってたの？」

そう呟くと寝返りを打ったAちゃんから
小さく【れ、、ん、】と声が漏れた。

嬉しくて、俺を必要としてくれてるんだと
彼女が愛おしくて。
隣に寝転んでAちゃんの顔を見る。
やっぱりここが1番安心する。

気がつけば意識を手放していた。

「、、、ん、、、」

朝、目が覚めて、目を開ければ
蓮がスヤスヤと寝息を立てて眠っていた。

「、、、夢？」

そう呟いて蓮へ手を伸ばし
蓮の綺麗な髪を撫でる。

しばらくすると
ゆっくりと蓮の目が開いた。

「、、夢でもいい」

そう言って蓮をぎゅっと抱き寄せて
会えなかった時間を埋めるように
胸の中に閉じ込めた。

「夢でもいいから、もう少しこのまま、、」

「Aちゃん？」

そう言って蓮が私の頬に
ちゅっとキスを落とす。

「蓮、くすぐったいよ～」

身をよじれば

「、、やば。
可愛いすぎてちょっと
我慢出来ないかも」

そう、蓮の呟く声が聞こえて

私の唇に蓮の唇が重なった。