6日目 思い出 ページ42
【ラウール】
そう僕を呼ぶもちちゃんは
心配そうに僕を見る。
【なんか、、ちょっと痩せたね？】
そう言って僕の頬に添えられた手は
小さいのにびっくりするくらい温かくて。
あれほど怖い。
関わりたくない。
なんて頑なに思っていたのは
僕の悪いところで。
めめにしか見せていない弱いところ。
この人になら見せても受け入れてくれるかも。
そう、本能的に思ったのを今でも覚えてる。
【、、なんで、泣くの？】
子供のようにわんわん泣きじゃくる僕の隣で
もちちゃんはずっと
【大丈夫。大丈夫だよ〜。
怖かったね、辛かったね、、、
お姉ちゃんがラウのそばに絶対いてあげる。
誰もラウールのこと傷つけさせないからね。】
そう言って抱きしめてくれた。
何かに取り憑かれたように
怖い。舞台が、人が怖いと呟く僕に
【ラウールを怖がらせるものがあるなら
私が全部そんなものから守ってあげる。
あなたの隣には私やみんながいるんだもん。
怖がること、ないんだよ】
そう言って僕のことを力いっぱい抱きしめてくれた。
もちちゃんは泣きじゃくる僕を
泣き止まそうとも止めようともせず。
ただずっと【大丈夫】そう言って
僕の背中を撫で続けた。
「あの時のもちちゃんは
こんな気持ちだったの？」
ボロボロと僕の頬を伝う涙は
もちちゃんの眠るベッドシーツへと
染み込んで跡を作る。
「僕が泣いてる時、きっと
もちちゃんだってすごく不安だったでしょ？」
あの頃新しく加入した僕らへの
当たりが強かったのはもちろんで
その中でも、女性ということだけで
きっと僕ら以上に傷つけられていたはずで。
、、もちちゃんはどれほど傷つけられたんだろう。
想像も出来ない。
「それなのに、俺にあんなに
優しくしてくれたの？」
毎日、俺の名前を呼んで。
可愛いね、可愛いね。
と毎日毎日、、、
うざくなるくらい、隣にいてくれた。
それがもちちゃんの優しさで
強さだったことに今更気づいたんだ。
僕は自分のことで精一杯だった。
もちちゃんが抱える不安に
何一つとして気付いてあげられなかった。
あの日、もちちゃんの背中から
流れていた鮮明な血の色は未だに
脳内にこびりついて離れない。
それでも、、、、
「次は俺が守るよ。
もちちゃんのこと絶対守る。
もちちゃんが怖くて不安なものから
絶対、、守れるように強くなるから」
だから 、帰ってきて。
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あやぴ(プロフ) - 美紀さん» コメントありがとうございます！これからも面白い作品が書けるように頑張りますね！ (2021年9月9日 5時) (
レス) id: 75675802ab (このIDを非表示/違反報告)
美紀(プロフ) - SnowMan大好きです亮平君と翔太君と涼太君寄りのオール担当です最高です更新大変だと思います頑張ってください応援してますコロナウイルスに気をつけてくださいね (2021年9月8日 12時) (レス) id: e19dcb272d (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：あやぴ
| 作成日時：2021年9月7日 1時
