涙 ページ34
「涼太」
そう聞こえて後ろを見れば
呆れた顔をして病室の扉に立っている翔太。
舘「翔太、、、」
渡「１回帰ろ。
手術は成功したし、じきに目覚めるって
医者からも言われただろ？」
そう言われてベッドに横たわる
もちに目を動かせば
翔太はまた呆れたようにため息をついた
渡「全員に頼まれてんの。
お前を帰せるの俺しかいないからって」
涼太、お前自分の顔みた？
と翔太は顔を顰めた。
舘「いや、、、」
渡「鏡で見てみろよ。
酷い顔してるぞ。」
そう言われて立ち上がり鏡の前に立てば
血色を失った青白い俺の顔。
目元は寝てないからかクマが出来ていて
、、、とてもアイドルの顔ではなかった。
渡「メンバーが来てもお前
びくとも動かなかっただろ。
もちがこうやって大変な時に
涼太にまで倒れられたら俺らが困るの」
もちの手術中、メンバーが何度か会いに来た。
憔悴しきった佐久間は照に
ラウールは目黒に連れられて帰った。
ふっかに帰った方がいい。
そう言われたけれど
舘「手術が終わるまで俺がここに居たいんだ」
そう言うとふっかは微笑んで
それなら手だけでも洗いに行こう。
俺、手術中のもち見ててあげるから。
と肩を叩かれた。
きっと、手術中を見守りたかったのは
メンバー全員一緒だったと思う。
それでも、頑なな俺の気持ちを汲み取ってか
誰もそこに留まる俺を止めようとはしなかった。
手術中のランプが消えたのはその
数時間後だった。
中から出てきたお医者さんは
命に別状はない。
もう心配いりませんよ、と微笑んだ。
舘「ありがとう、、ございます」
、、涙が出そうだった。
もちが助かった。それだけで。
でも、、、
もちは、1日経った今も目覚めていない。
お医者さんは数時間後には目覚める。
そう、、言ったのに。
渡「今日は俺が見るから涼太はとりあえず
帰って寝ろ。」
舘「、、、なぁ。」
そう言うと翔太は、ん？と声を上げた
舘「このまま、目覚めないなんてないよな？」
翔太は一瞬驚いた顔をして
俺の胸ぐらを掴んだ。
渡「涼太、お前しっかりしろよ。
なに言ってんだよ、、こいつが！！
俺ら残して死ぬわけねぇだろ！？」
頼むから、、涼太は潰れんなよ。
そう翔太が呟いて俯く。
気がつけば俺の目から
自然とずっと流れなかった涙が流れた。
舘「、、ごめん。変なこと言った。」
もちのこと頼むね。
そう言って胸ぐらを掴まれた腕をそっと下ろして
翔太から離れれば溢れる涙を拭うこともなく
病室を後にした。
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あやぴ(プロフ) - 美紀さん» コメントありがとうございます！これからも面白い作品が書けるように頑張りますね！ (2021年9月9日 5時) (
レス) id: 75675802ab (このIDを非表示/違反報告)
美紀(プロフ) - SnowMan大好きです亮平君と翔太君と涼太君寄りのオール担当です最高です更新大変だと思います頑張ってください応援してますコロナウイルスに気をつけてくださいね (2021年9月8日 12時) (レス) id: e19dcb272d (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：あやぴ
| 作成日時：2021年9月7日 1時
