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「めめ、ごめんね。」
その声が聞こえた瞬間
Aが抱きしめてくれていた。
岩「A、、」
「私はもう大丈夫。」
ふっかさんも阿部ちゃんも
不安そうにAを見つめる。
「、、、思い出したから、全部」
ラ「え？記憶を？全部？」
目「え？」
深「全部？」
「うん。全部。」
そう言うAの瞳は
俺らの知ってるAだった。
「とりあえず、めめと話がしたい。
みんな席外してくれる？」
岩「、、分かった」
話し方も振る舞いも
ガラッと変わったAに
みんな戸惑いながらも2人にしてくれた。
「ごめんね、めめ。
いっぱいしんどい思いさせたね。」
そう言いながらゆっくり俺を
落ち着かせるように一定のリズムで
頭を撫でてくれるA
目「本当に思い出したの？」
「うん。」
目「本当に？」
「なに？そんな疑うならしようか？
めめが私の前を裸で走り抜けた話？
それとも、滑ってずっこけた話？」
どれがいい？
なんていたずらっ子みたいな顔して
笑う。今の話は全部
Aが記憶を失くす前にあった出来事。
本当に思い出したんだ、そう思った。
目「ごめんっ、俺Aにひどいこと言った」
「何言ってんの笑
ひどいことしてたのは、紛れもない私じゃん。
記憶なくなって、そりゃ戸惑うよ。
でも、、、めめはいつも優しくしてくれた。
優しいめめをここまで無理させて本当ごめんね？」
目「、、、ごめん、ごめんっ」
「もう、謝らなくていいから」
目「Aっ、、」
「めめって意外と泣き虫だよね〜笑」
Aをぎゅっと抱き締めれば
子供だな〜なんて抱きしめてくれる。
俺の目からは涙が止まらなかった。
深「、、全部思い出したって」
岩「、、、でもあの言葉遣いも
目もAだった。」
深「、、、こんなこと本当にあんのな〜」
阿「なんか、すごい他人事みたいに
言うじゃん」
深「Aが記憶なくなって何ヶ月経った
と思う？半年だよ？半年。
お医者さんも一気に戻ることは少ないって
言ってたけど、本当にあんだな〜って。」
舘「この場に及んで起きない翔太も
翔太すぎて笑えてくるわ」
佐「今回は連れの康二もいるけどな。」
ラ「珍しいよね、康二くんいつも起きるのに」
阿「あ、ほら見てみんな。
太陽が登ってきたよ」
「朝だ、、、」
目「A、ありがとう。」
「なにが笑」
目「、、なんでもない。」
太陽に照らされてるAの横顔は
すごく綺麗でしばらくずっと
見つめていた。
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作者名：あやぴのかやあ
| 作成日時：2020年8月8日 22時
