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康「阿部ちゃん来てたん?」
そうだよ〜なんて、
俺の気持ちは知らないこの子。
康「なんで?
阿部ちゃん今日別収録やろ?」
「現場が近いから寄ってくれたって
はい。これ康二くんの衣装です」
仕事をテキパキこなしながら
そう言うA。
でも俺はちゃんと気付いてる。
阿部ちゃんと、何してたん?
そう聞きたいけど聞けへん俺。
康「え、でも現場今日、、」
あぁ。Aに会いに来たんや。
早い時間に出てきて。
阿部ちゃんの収録までまだ時間は
たっぷりあるもん。
康「阿部ちゃん、なんか言うてた?」
「うん?特になにも!
私がしっかり頑張ってるか様子を
見に来てくれたみたいで!」
康「ふ〜ん、、」
自分でも情けないほど
分かりやすく嫉妬してる。
「康二くん、、なんか怒ってる?」
不安そうな顔で俺の顔を
覗き込む。
康「阿部ちゃんだけ、ずるいわ。」
「え?」
康「俺だってAのこと
抱きしめたいし!!!」
少し大きめの声で言うたもんやから
周りのスタッフさんもクスクス笑い出す。
「え?ちょっと、康二くんどうしたの」
康「前みたいに康二って呼んで欲しいし
この後収録の時ずっとめめと一緒になるのとか
ほんまはめちゃくちゃ嫌やし、
とにかくいやっ!!!」
「え〜、、、」
戸惑うAに
大爆笑のスタッフさんと。
だんだん自分で言ったことに
恥ずかしくなってくる俺。
康「ちょっと着いてきて」
戸惑うAの腕を掴むと
楽屋の外に連れ出す。
康「急にごめん。
その、、、」
頭にハテナマークを浮かべてるA。
康「阿部ちゃんと
こう、、あの、、抱きしめあってるの
見てもうて、、、」
そう言うとAは
途端に笑顔になって吹き出した。
「それで、康二くん怒ってたの?」
康「ずるいやん!そんなん!
俺もAに抱きしめられたいし
名前も呼んで欲しいし、、「康二」え?」
「康二?」
不意に呼ばれた俺の名前。
「康二がしてほしいならいいよ?」
おいで?
そう言ってAは腕を広げて待ってた。
康「ほんまにずるいわ、、」
みんなにしてるんやろ。
俺だけじゃないんやろ。
そう言ってやりたいのに
抱きしめられると全てどうでもよくなる。
康「Aはずるいわ、ほんま。」
それでも、大好きやねん。
俺がAの1番になりたい。
でも今はまだそのタイミングでは
ないと思ってるから。
康「あと5分」
「あと5分も!?」
そう言いながらも抱きしてくれる
Aを、俺も抱きしめた。
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作者名:あやぴのかやあ | 作成日時:2020年8月8日 22時